主題図(読み)しゅだいず(英語表記)thematic map

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

主題図
しゅだいず
thematic map

特殊図 special mapまたはトピカルマップ topical mapともいった。現在は主題図と特殊図を区別するようになったが,その区分は必ずしも明確でない。区別する場合,前者は,土地に関する科学的情報またはその解析結果を地図に表わしたものをさし,後者は,天気図,航空図,海図道路地図,新聞のニュース解説用の説明図などのタイムリーなものをさす。内容からみた主題図には,定性的な事象の分布を示した土地利用図土地条件図地質図などや,定量的な事象をその量も地図表現した人口図などがある。科学的な主題図はイギリスの E.ハーレーが 1686年に作成した海洋の貿易風風向図がその初めといわれている。

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百科事典マイペディアの解説

主題図【しゅだいず】

特定の目的のため,必要な要素を絞り込んで意図的に表現した図のことで,一般図対義語土地利用図や地質図,分布図,階級区分図などが代表例で,広義には鉄道路線網図や時間地図などもデフォルメされた主題図である。汎用性はないが,限られた事柄を分かりやすく伝えるのに適しており,学術・研究分野以外でも広く利用されている。
→関連項目地図

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大辞林 第三版の解説

しゅだいず【主題図】

地質・植生・道路・土地利用・人口・観光など、特定の主題について詳しい情報を編集して表現した地図。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

主題図
しゅだいず

地図をその表現する内容ないし利用の観点から大別したものの一つ。すなわち、地表面上の自然、人工のすべてのものを均等に表現する一般図に対して、特定の主題について詳しく表現した地図をいう。普通、一般図を基図として、その上に色彩や記号を用いて表現する。主題図には、地質図、地形分類図、土壌図、資源分布図、植生図、気候図、天気図など自然条件に関するもの、地籍図のように土地の所有、管理状況を表すもの、土地利用、人口、産業、交通、通信、観光などに関するものなど、きわめて多くの種類があり、また対象地域の大きさによっていろいろの縮尺のものがある。地域的な分布や地域間の流動を表すためには、地図表現が有力な手段であることから、主題図の需要は、土地利用の高度化、経済、社会、文化活動の活発化に伴って増加し、その作成や表現方法が重要な研究対象となっている。[五條英司]

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世界大百科事典内の主題図の言及

【地図】より

…したがって,地球上のいろいろな調査が進むにつれて,また人間の活動が多様化するにつれて,地図の内容も多くなり,また種類も多岐にわたり,利用分野も広くなってくる。数多い地図を,その内容と利用分野から大別すると,一般図general mapと主題図thematic mapに分けられる。一般図は,地表や海底などの形態とそこに分布する事象を,とくにどれに重点を置くということなく全体的に描き表した地図で,ふつうに地図といえば,一般図を指すことが多い。…

※「主題図」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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