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壁書 かべがき

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

壁書
かべがき

「へきしょ」とも読み,張文ともいう。室町,戦国時代の取決め事項,事の進行次第,遵守事項などを壁に張出した文書。壁書と呼ばれるものには,室町幕府の『政所壁書』,戦国大名の発布した分国法を編集したものでは,肥後人吉の相良為続,長毎,長祇3代の法度を集めた『相良氏壁書』 (→相良家法度 ) ,山陽,山陰,西海3道にわたる強大な守護分国を築き上げた大内氏の法令集『大内家壁書』,豊臣氏の『大坂城中壁書』などがある。

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デジタル大辞泉の解説

かべ‐がき【壁書(き)】

壁に書くこと。また、壁に書いた文字。
壁書(へきしょ)2」に同じ。

へき‐しょ【壁書】

壁に書くこと。また、その書いたもの。かべがき。
主に室町時代、命令・布告また掟(おきて)などを板や紙に書いて壁にはりつけた掲示。かべがき。

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百科事典マイペディアの解説

壁書【かべがき】

元来壁に法令・規則を掲示して伝達することを意味し,のち拡大されてこの方法で発布された法令の名称ともなった。〈へきしょ〉ともいう。中国においては壁に書かれたが,日本では板・紙に書いて壁・門に掲げたことから〈張文(はりぶみ)〉・〈懸札(かけふだ)〉などとも称された。

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世界大百科事典 第2版の解説

かべがき【壁書】

〈へきしょ〉ともいう。規則や法令などの通達方法の一つで,この方法で発布された法令の名称ともなる。この名称の起源は,中国における壁に書く法令などの伝達方式にもとづくが,日本では,板や紙に書き,壁や門にかけて掲示したので,張文,懸札ともいう。この壁書は,本来役所や寺院などの内部規則をその当事者に通達するものであった。現存する最も古い壁書といわれる807年(大同2)の壁書も律令官人の着座に関する規定であり,幕府・戦国大名においてもこのような諸機関の規則伝達手段として広くもちいられた。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

壁書
かべがき

「へきしょ」とも読み、「張文(はりぶみ)」「押文(おしぶみ)」などともいわれる。遵守すべき事項や儀式の次第などを示すために作成される文書で、必要事項を箇条書にし、責任者や担当者が署名し、武家の邸館、寺院のしかるべき建物の壁などに張り出した。伝わっている最古のものは、807年(大同2)の官吏の着座に関するものであるが、室町・戦国時代には幕府、大名、寺社などで用いられ、室町幕府では侍所(さむらいどころ)、政所(まんどころ)などに掲示された。内容からすれば法令の一種であり、定文(じょうもん)、掟書(おきてがき)といってもよい。これを収録した法令集が編纂(へんさん)されることがあり、室町幕府の「管領并政所(かんれいならびにまんどころ)壁書」、防長の大名大内氏の「大内家壁書」、豊臣(とよとみ)秀吉の「大坂城中壁書」などが有名である。実際に壁に張らないでも壁書という場合もあったと思われる。[羽下徳彦]

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