大所(読み)オオドコロ

  • おおどこ おほ‥
  • おおどこ〔おほ〕
  • おおどころ おほ‥
  • おおどころ〔おほ〕
  • たいしょ
  • 大▽所

デジタル大辞泉の解説

大きな構えの家。財産家。大家(たいけ)。おおどこ。
勢力のある、主だった人。大家(たいか)。重鎮。「財界の大所が集まっている」
主なもの。ある分野で勢力が大きいもの。「大所の問題は解決した」「大所の会社」
小さな点にこだわらない、広くて大きな立場。
晴れの場所。
「無上の上手なりとも、又、目利(めきき)、―にてなくば、よく出で来る事あるべからず」〈花伝・六〉
おおどころ」の

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典の解説

※滑稽本・浮世床(1813‐23)三「大所(オホドコ)ではナ、三度々々飯時には、台所で拍子木をうって家中へ知らせるわ」
〘名〙
① 大寺社をいう。
※義経記(室町中か)七「さすがにわが朝には熊野羽黒とて、大所にて候ぞかし」
② 大きな構えの家。大金持の家。財産家。大家(たいけ)。おおどこ。
※浮世草子・日本永代蔵(1688)一「この者も、同じ所から大所(ヲヲトコロ)に使はれなば、それそれの商(あき)人になるべきものを」
③ 勢力のある人。おもだった人。大家(たいか)
※魔都(1937‐38)〈久生十蘭〉一七「大阪貴石倶楽部の大所(オホドコロ)がだいぶ動いてゐるといふ噂が」
④ 特定の分野で、規模の大きいもの。おもなもの。
※鉛筆ぐらし(1951)〈扇谷正造〉新聞学校カリキュラム「これは夏の疫痢、冬の肺炎といった大どころが目立って減ったためらしい」
⑤ 京都、江戸、大坂のような大きな場所。大都会。
〘名〙 (「だいしょ」とも)
① 大きな財産、土地など。また、それを所有している者。
※浮世草子・傾城色三味線(1701)鄙「さすがは大所にすむほどあって、酒がうすいとはかしこい気のつけ所」
※延喜式(927)七「凡大祓使発訖、即差遣供幣帛於天神地祇使、〈略〉其幣法大所各絹五尺、〈略〉小所各絹三尺」
③ 多くの人の前で正式に、ことを行なうなどの、晴れがましい場所。晴れの場所。たいせつな場所。
※風姿花伝(1400‐02頃)六「目利・大所(たいショ)にてなくは、よく出で来る事あるべからず」
④ 小さなことにこだわらない、広く大きな観点・視野。→大所高所(たいしょこうしょ)

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