大熊町(読み)おおくま

共同通信ニュース用語解説 「大熊町」の解説

大熊町

福島県沿岸部にあり東京電力福島第1原発1~4号機が立地する。東日本大震災で震度6強を記録。原発事故全域避難区域になり、放射線量が高く立ち入り禁止の帰還困難区域には、除染廃棄物を最長30年間保管する中間貯蔵施設が広がる。同県会津若松市に一時、役場機能を移し、ほとんどの町民は県内外で避難生活を続けている。4月10日に町の一部で避難指示が解除された。避難解除前から特例として東電社員約650人が暮らす。事故前はキウイや梨が特産で、熊川遡上そじょうするサケの漁も盛んだった。

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日本歴史地名大系 「大熊町」の解説

大熊町
おおくままち

面積:七八・七〇平方キロ

郡中央部にあり、東は太平洋、南は富岡とみおか町・川内かわうち村、北は双葉町浪江なみえ町に接し、西は阿武隈高地で田村郡都路みやこじ村。太平洋岸はくま川河口付近以外は断崖が続くので漁業は行われない。古代の多珂たか国の北境である「苦麻の村」(常陸国風土記)が当町の熊川(境川)付近であったとされる。

中世・近世を通じて当地より北は標葉しねは郡で相馬領、南は楢葉ならは郡で岩城領であった。そのため領境紛争の名残として当町南端に小良浜おらはま富岡町北端に小良おらはまの地名が残る。近世には全村相馬藩領で、東部の六村は南標葉郷に属し、西部山中の三村山中さんちゆう郷に属した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「大熊町」の意味・わかりやすい解説

大熊〔町〕
おおくま

福島県東部,太平洋に面する町。1954年大野村と熊町村が合体して町制。東部の夫沢海岸の双葉町との境に東京電力福島第一原子力発電所建設され,ほかに福島県原子力センター,福島県環境医学研究所などがある。熊川の上流玉ノ湯温泉がある。JR常磐線,国道6号線,288号線が通る。2011年,東北地方太平洋沖地震に伴う津波により大きな被害を受けた(→福島第一原子力発電所事故)。面積 78.71km2人口 847(2020)。

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