改訂新版 世界大百科事典 「大豊」の意味・わかりやすい解説
大豊[町] (おおとよ)
高知県北東部,長岡郡の町。人口4719(2010)。吉野川の上流域,四国山地中央部に位置し,北は愛媛県,東は徳島県に接する。吉野川の支流立川川に臨む立川の地は平安時代には官道が通り,江戸時代は参勤交代に利用され,土佐藩の道番所が置かれた。町の中央部を吉野川と支流の穴内川に沿って,JR土讃線,国道32号線が走り,高知自動車道のインターチェンジがある。町域の大部分は山林で,耕地は少ないが,養蚕を中心に米作,畜産,冷涼野菜の栽培,林業など,農・畜・林の複合経営による産業の振興を目ざしている。国宝薬師堂を有する豊楽(ぶらく)寺,旧村名の大杉の起源となった日本一の杉の巨木(特天)がある。
執筆者:萩原 毅
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報