寺伝によれば神亀五年(七二八)聖武天皇の命を受けて陸奥に下った行基は、八峰八谿のこの山を八葉山と名付け、桂の大木を得て一刀三礼の式により聖観音像を刻み、宸筆の寺号を額に刻んで堂に掲げて開山、その後慈覚大師が再興し、本尊の脇立として東方に薬師・吉祥天、西方に阿弥陀・十一面観音・毘沙門天を刻み堂宇を再建したという(桂泉天台寺縁記)。東北地方北部には桂の根元から湧き出る清水を病苦を癒し生命力を与える霊泉として崇める霊木霊水信仰が多く、当寺もその登り口にある霊泉桂清水が信仰の原点と考えられる。おそらくこの桂清水は古代からの
当寺の開基檀那を安倍氏とする説がある。安倍氏の祖である安日王を、麓を流れる
当寺に伝わる五九体の仏像のうち平安仏とみられるのは一三体で、本尊聖観音立像と十一面観音立像はともに平安中期の作であり、菩薩形坐像は丈六仏である。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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…生漆の生産地としても知られ,浄法寺椀を特産する。奈良時代に聖武天皇の勅願によって行基が開山したと伝える天台寺があり,本尊の聖観音像,十一面観音像は重要文化財に指定されている。【松橋 公治】。…
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