コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

太平広記 たいへいこうきTai-ping guang-ji

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

太平広記
たいへいこうき
Tai-ping guang-ji

中国の小説集。宋の 昉 (りぼう) らの編。 500巻。太平興国3 (978) 年成立。李 昉ら 13人が太宗勅命によって正統な歴史にとられない古来の野史,小説その他の説話を集めた書。内容によって神仙,女仙,道術方士以下 92の項目に分類,配列されている。引用された書は 475,なかには今日原書が失われて本書によってのみ伝わる書も多く,中国小説史研究上,最も基本的な資料となっている。なお成立直後に勅版が出されたが,あまり必要でない書とされてすぐ絶版になり,明に入って談 愷 (たんがい) が写本を入手して嘉靖 45 (1566) 年に校刻出版し,初めて世に流布した。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について | 情報

デジタル大辞泉の解説

たいへいこうき〔タイヘイクワウキ〕【太平広記】

中国の説話集。500巻。宋の太宗の命で李昉(りぼう)らが編。978年(太平興国3年)成立。漢から宋初までの説話・伝奇などを92項目に分けて収録。引用書目475種。「枕中記」なども含まれ、後世の文学作品の材料ともなった。

出典|小学館デジタル大辞泉について | 情報 凡例

百科事典マイペディアの解説

太平広記【たいへいこうき】

中国,宋代の類書。500巻,目録10巻。977年に李【ぼう】(りほう)らが勅を奉じて撰。漢より北宋初期までの説話を採取し,神仙・道術・異人・異僧など90余部に分類。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト百科事典マイペディアについて | 情報

世界大百科事典 第2版の解説

たいへいこうき【太平広記 Tài píng guǎng jì】

中国,漢より北宋初期までの小説類をひろく集めた書。北宋の太平興国3年(978)に李昉(りぼう)などによって奉勅撰された。全500巻,目録10巻。7000余編の物語がその内容によって神仙・方士・異僧・報応・名賢・貢挙・豪俠・儒行・書・画・医・相・酒・詼諧(かいかい)・婦人・情感・夢・幻術・神・鬼・妖怪・再生・竜・虎・狐・蛇・雑伝記など92項目に大分類され収録されている。約500種の古小説および小説集から採録されているが,現在はその半数が散逸しているので,この書は貴重である。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

大辞林 第三版の解説

たいへいこうき【太平広記】

中国の伝説・説話物語集。五〇〇巻。宋の太宗の勅命により李昉りぼうらが編集。978年成立。漢代から宋初までの475種の書物から伝説・奇談・異聞を収集し、内容別に分類したもの。

出典|三省堂大辞林 第三版について | 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

太平広記
たいへいこうき

中国、宋(そう)代の物語全書。500巻。977年、『太平御覧(たいへいぎょらん)』と同じく、李(りほう)らが勅命を受けて編纂(へんさん)にとりかかり、翌年完成した。内容は、神仙、女仙、道術、方士から動植物に至るまで、類書風にたてられた92の項目のもとに、上代から宋代に至るまでの間に著された小説を集め、それぞれの話の末に出典を付記している。集められた話は、志怪(しかい)小説、志人小説、伝奇小説など、宋代以前の文言(文語体)小説。今日もはや原形のみられない上代の書物からの引用が多いので、その意味でも利用価値は高い。刊本としては、明(みん)の談(たんがい)の出版したもの(談本(だんぽん))、明の許自昌(きょじしょう)の出版したもの(許本(きょほん))、清(しん)の黄晟(こうせい)が巾箱(きんそう)本(小型の本)として出版した黄氏巾箱本(黄本(こうほん))などが伝えられており、近年では、1959年に、北京(ペキン)の人民文学出版社が、談本を底本とし、許本、黄本を参考にし、それに明の沈弁之(しんべんし)の写本と清の陳(ちんせん)の校本を参照して活字本を出版した。[高橋 稔]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について | 情報 凡例

太平広記の関連キーワード唐宋伝奇集古小説鉤沈法苑珠林百科事典続玄怪録仙境説話文苑英華運定め話天衣無縫夷堅志李娃伝無双伝離魂記伝説異聞高橋書物奇談笑林志怪

今日のキーワード

分水嶺

1 分水界になっている山稜(さんりょう)。分水山脈。2 《1が、雨水が異なる水系に分かれる場所であることから》物事の方向性が決まる分かれ目のたとえ。...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android