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太極 たいきょく Tai-ji

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

太極
たいきょく
Tai-ji

中国哲学において,すべての物の実在を規定する唯一の根元をいう。戦国時代の道家の間から,すべての物は一元から展開し,唯一性を有することが考えられ,これを太一と名づけた。『易経』繋辞伝は,これをとってすべての物の陰陽が変化する根元とし,これを太極と名づけ,そののちこの考えが長く行われていたが,宋の周敦頤が『太極図』『太極図説』を著わし,また朱子が「無極にして太極は理である」と規定するにいたって,太極は宇宙または個々の物の本体,つまり存在ならびに主体の唯一の真理であるという重要な概念となった。

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デジタル大辞泉の解説

たい‐きょく【太極】

古代中国の宇宙観で、万物を構成する陰陽二つの気に分かれる以前の根元の気。南宋の朱熹(しゅき)は、太極は天地万物の根拠の理であると考えた。

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百科事典マイペディアの解説

太極【たいきょく】

中国哲学の重要概念。北極星(太一)信仰に由来するか。出典は《易経》繋辞伝の〈易に太極あり,これ両儀を生じ云々〉。宋の周敦頤(濂渓)は《太極図説》を著し,太極からの万物生成の過程を図式化した(太極図)。
→関連項目太極拳

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デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説

太極 たいきょく

1421-? 室町時代の僧。
応永28年1月16日生まれ。臨済(りんざい)宗。はじめ夢窓派の勗仲澄遵(きょくちゅう-ちょうじゅん)に師事,のち隆中(りゅうちゅう)の法をつぎ,聖一派にうつる。住持にはならず,蔵主(ぞうす)にとどまり,東福寺内の霊隠軒や霊雲庵にすんだ。近江(おうみ)(滋賀県)出身。俗姓は鞍智。別号に雲泉。著作に「押韻集」,日記に「碧山日録」。

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朝日日本歴史人物事典の解説

太極

没年:没年不詳(没年不詳)
生年:応永28(1421)
室町時代臨済宗の僧。諱は不明であるが,一説には正易とされる。別号は雲泉。近江(滋賀県)鞍智氏の出身。長く臨済宗夢窓派の勗仲澄遵に師事したが,のちに転派,隆中(法諱不詳)の法を嗣いだ。官寺に住することなく,東福寺内に霊隠軒と霊雲という2つの寮舎を構えて往還,応仁2(1468)年,京都の戦乱を木幡の草庵に逃れた。宝徳年間(1449~52)より記した日記が現存し,霊隠軒に構えた書斎「碧山佳処」にちなんで『碧山日録』と呼ばれている。このほか『押韻集』という詩文集があったというが現存しない。<参考文献>玉村竹二「『碧山日録』記主考」(『日本禅宗史論集』下)

(石井清純)

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占い用語集の解説

太極

この宇宙や物事の究極の始まりであり、「混沌・カオス」のこと。陰陽五行説では、太極から「陰」と「陽」が生まれ、森羅万象のあらゆるものが生じたと考える。また風水においては、家の中心をあらわす。

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世界大百科事典 第2版の解説

たいきょく【太極 tài jí】

今は太極拳になごりをとどめるだけだが,もとは中国哲学の最も重要な術語であった。その出典は《易》繫辞伝(けいじでん)の〈易に太極あり,これ両儀を生じ,両儀 四象を生じ,四象 八卦(はつか)を生ず〉である。北宋の周敦頤(しゆうとんい)はこれにもとづいて《太極図説》を著し,〇で象徴される太極から万物が生み出される過程を図式化した。太極はそこでは原初の混沌たる一気を意味したが,南宋の朱熹(しゆき)はこれを〈〉とは別の範疇(はんちゆう)である〈〉と解釈しなおし,しかも万物に内在する個別的な理(各具太極)を統(す)べる窮極的存在(統体太極)とみなした。

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大辞林 第三版の解説

たいきょく【太極】

〔易経 繫辞上
易学に発し、宋学の宇宙生成論で重視された概念。気の原初の形で万物の源となる本体。それ自体は形も動きもなく、ここから陰陽の二元が生ずるとする。周敦頤しゆうとんいの「太極図説」や、太極を理として自然や万物の存在を根拠づける朱熹しゆきの理気二元論などで説かれる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

太極
たいきょく

「究極の根源」を意味する中国哲学の用語。『易経(えききょう)』繋辞伝(けいじでん)上に「易に太極有り、是(こ)れ両儀を生ず、両儀四象(ししょう)を生じ、四象八卦(はっか)を生ず」とあるのに始まる。この文は易の八卦(はっけ)の図形の成立を説くと同時に宇宙万物の生成を説いたものと解釈され、以後、漢代から唐代にかけて種々の系統の生成論に太極の語が用いられた。その場合、太極はたいてい元気(陰・陽の二気に分化する以前の根源の気)と考えられたが、太極・元気を万物生成の最高の根源とする説と、その上にさらに形而上(けいじじょう)の道や無をたてる説と、両様の説があった。また太易→太初→太始→太素→太極の段階を経て万物が成立すると説く五運説の生成論もあった。その後、北宋(ほくそう)の周敦頤(しゅうとんい)(濂渓(れんけい))が『太極図説』を著すに及んで、太極は宋学の哲学理論と深くかかわるようになった。[末木恭彦]

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