(読み)およずれ

精選版 日本国語大辞典 「妖」の意味・読み・例文・類語

およずれ およづれ【妖】

万葉(8C後)三・四二〇「なゆ竹の とをよる皇子(みこ) さ丹(に)つらふ わが大王は 隠国(こもりく)泊瀬(はつせ)の山に 神さびに 斎(いつ)きいますと 玉梓(たまづさ)の 人そ言ひつる 於余頭礼(オヨヅレ)か わが聞きつる」

よう エウ【妖】

〘名〙
① 若々しく美しいこと。なまめかしいこと。あでやかなこと。
② 不吉なこと。怪しいこと。わざわい。災難。また、もののけ。妖怪
※十訓抄(1252)六「橘広相が書。殷宗懿徳。升耳之災自銷 宋景善言。守心之妖俄変」 〔礼記月令

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デジタル大辞泉 「妖」の意味・読み・例文・類語

よう【妖】[漢字項目]

常用漢字] [音]ヨウ(エウ)(呉)(漢) [訓]あやしい
色気があってなまめかしい。「妖艶ようえん・妖姿・妖婦
あやしく不気味だ。「妖異妖怪妖気妖術妖精妖魔幻妖

およずれ〔およづれ〕【妖】

妖言およずれごと」の略。
が待ち問ふに―の狂言たはこととかも」〈・三九五七〉

よう〔エウ〕【妖】

あやしいこと。不吉なこと。また、もののけ。妖怪。「の物」

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