妙義山(読み)ミョウギサン

デジタル大辞泉 「妙義山」の意味・読み・例文・類語

みょうぎ‐さん〔メウギ‐〕【妙義山】

群馬県南西部の山。最高峰金洞こんどう山で標高1104メートル。絶壁奇岩怪石に富む。上毛じょうもう三山の一。

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精選版 日本国語大辞典 「妙義山」の意味・読み・例文・類語

みょうぎ‐さんメウギ‥【妙義山】

  1. 群馬県西部の山。白雲山金洞山(一一〇四メートル=最高峰)・金鶏山の三峰に分かれ、奇岩怪石に富む奇勝で知られる。赤城山・榛名山とともに上毛三山の一つ。妙義荒船佐久高原国定公園の一中心。

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日本歴史地名大系 「妙義山」の解説

妙義山
みようぎさん

妙義町・下仁田しもにた町・碓氷うすい松井田まついだ町にまたがる山塊。国指定名勝金洞こんどう(一一〇四メートル)白雲はくうん(一〇八一メートル)金鶏きんけい(八五六・一メートル)の三峰からなる表妙義と、中木なかぎ山、谷急やきゆう(一一六二・一メートル)などからなる裏妙義に分けられる。侵食された奇峰、奇岩怪石が多く、明々巍々たる奇勝から明巍みようぎとよばれ、のち妙義と改められたと伝える。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「妙義山」の意味・わかりやすい解説

妙義山
みょうぎさん

群馬県西部にある名山。赤城山(あかぎやま)、榛名山(はるなさん)とともに上毛三山(じょうもうさんざん)とよばれ、また、奇岩、怪石の景勝に富むので、耶馬渓(やばけい)、寒霞渓(かんかけい)と並んで日本三大奇勝の一つにあげられる。1923年(大正12)国指定の名勝となり、1954年(昭和29)一部が県立公園になった。1969年には妙義荒船佐久高原国定公園(みょうぎあらふねさくこうげんこくていこうえん)にも指定されている。山体は白雲山(はくうんざん)、金洞(こんどう)山(1104メートルで最高)、金鶏(きんけい)山の三峰に分かれて鼎立(ていりつ)し、おもに硬い輝石安山岩と軟らかい凝灰角礫(かくれき)岩からなり、侵食に対する抵抗力の差異の結果、金洞山にみる屏風岩(びょうぶいわ)などの絶壁や、第一、二、三、四石門(せきもん)、大砲岩(たいほういわ)、ロウソク岩、筆頭岩(ひっとういわ)などの奇観がつくられた。「カニの横這(よこばい)」など鉄の鎖や梯子(はしご)が数か所にあり、登山コースはスリルと変化に富む。白雲山東腹の妙義大権現(ごんげん)にちなむ「大」の字は、竹を大の字形に束ね幣帛(へいはく)をつけて建てたもので、JR信越本線松井田(まついだ)駅付近の車窓からも見える。裏妙義といわれる西側の断崖(だんがい)地は険路なので訪れる者は少ない。表登山口の松井田駅から麓(ふもと)の妙義神社までタクシーで10分。県道が富岡市妙義町地区から金鶏山腹、第一石門の傍ら、中ノ岳神社を経て下仁田(しもにた)町に通じる。秋の紅葉は奇岩に映えて絶景である。

[村木定雄]


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改訂新版 世界大百科事典 「妙義山」の意味・わかりやすい解説

妙義山 (みょうぎさん)

群馬県南西部にある山。赤城山,榛名山とともに上毛三山と呼ばれる。安中市富岡市と甘楽(かんら)郡下仁田町にまたがる。山体は第三紀中新世末の輝石安山岩質の凝灰角レキ岩で構成され,基盤は中新世の水成岩の富岡層群である。山体は激しく浸食され,火山岩の噴出中心位置や原地形がまったく不明で,火山と呼ぶのは不適当である。金洞(こんどう)山(1104m)から北東に白雲山(1084m),南西に金鶏山(856m)と鋸歯状の尾根が連なる表妙義と,谷急(やきゆう)山(1162m)から千駄木山(997m)に至る裏妙義があるが,とくに表妙義を妙義山という。急峻な山腹には石柱,石門,大砲岩などと呼ばれる奇岩怪石が見られ,全山が紅葉に彩られる秋の景観にすぐれる。白雲山東腹の〈大〉の字は妙義大権現にちなみ,束ねた竹に幣をつけたもの。白雲山東麓には妙義神社があり,その門前町には妙義山温泉(単純炭酸泉,25℃)がある。1971年東麓中腹をめぐる妙義有料道路(86年無料開放)が開通してから特に観光客が多くなった。1958年竣工の裏妙義中木沢の灌漑用ダム湖の妙義湖は釣場,オシドリ越冬地として親しまれている。69年妙義荒船佐久高原国定公園に指定された。
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百科事典マイペディア 「妙義山」の意味・わかりやすい解説

妙義山【みょうぎさん】

群馬県南西部の山(名勝)。上毛三山の一つ。金洞山(最高峰1104m),金鶏山,白雲山の3峰に分かれ,安山岩と凝灰角レキ岩からなり,浸食により屏風(びょうぶ)岩,石門,大砲岩など奇岩怪峰がみられる。妙義荒船佐久高原国定公園に属し,紅葉の名所としても知られている。富岡市から登山路がある。
→関連項目赤城山下仁田[町]上毛三山富岡[市]松井田[町]妙義[町]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「妙義山」の意味・わかりやすい解説

妙義山
みょうぎさん

群馬県南西部,関東山地の北にある山。国の名勝に指定されている。赤城山榛名山とともに上毛三山と呼ばれる。白雲山,金洞山,金鶏山の 3峰からなり,最高峰は金洞山の 1104m。山体は新第三紀末に噴出した火山の一部と推定されるが,火山の全容は明らかではない。主として安山岩と凝灰角礫岩からなり,岩石は浸食に弱く急崖,絶壁が発達。峰は険しく,石門と呼ばれる岩など奇岩や怪石が多い。白雲山の奥ノ院から望む関東一円の展望は絶佳で,山頂部の大部分は妙義荒船佐久高原国定公園に,金洞山の一部は妙義県立公園に属する。山麓の妙義神社から鶯鳴ノ滝,荒神ノ滝,奥ノ院,四ツ這いの難所を経て山頂に達する登山コースがある。

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事典・日本の観光資源 「妙義山」の解説

妙義山

(群馬県富岡市・安中市・甘楽郡下仁田町)
ぐんま百名山」指定の観光名所。

妙義山

(群馬県富岡市・安中市・甘楽郡下仁田町)
上毛三山」指定の観光名所。

妙義山

(群馬県富岡市・安中市・甘楽郡下仁田町)
日本百景」指定の観光名所。

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世界大百科事典(旧版)内の妙義山の言及

【妙義山】より

…山体は激しく浸食され,火山岩の噴出中心位置や原地形がまったく不明で,火山と呼ぶのは不適当である。金洞(こんどう)山(1104m)から北東に白雲山(1081m),南西に金鶏山(856m)と鋸歯状の尾根が連なる表妙義と,谷急(やきゆう)山(1162m)から千駄木山(997m)に至る裏妙義があるが,とくに表妙義を妙義山という。急峻な山腹には石柱,石門,大砲岩などと呼ばれる奇岩怪石が見られ,全山が紅葉に彩られる秋の景観にすぐれる。…

【上毛三山】より

…古く上毛野(かみつけぬ)国と呼ばれた群馬県にある赤城山榛名(はるな)山妙義(みようぎ)山の三山の総称。関東平野北部から望むことができ,いずれも名山として古来上州の人々に親しまれてきた。…

※「妙義山」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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