妙義山
みょうぎさん
群馬県西部にある名山。赤城山(あかぎやま)、榛名山(はるなさん)とともに上毛三山(じょうもうさんざん)とよばれ、また、奇岩、怪石の景勝に富むので、耶馬渓(やばけい)、寒霞渓(かんかけい)と並んで日本三大奇勝の一つにあげられる。1923年(大正12)国指定の名勝となり、1954年(昭和29)一部が県立公園になった。1969年には妙義荒船佐久高原国定公園(みょうぎあらふねさくこうげんこくていこうえん)にも指定されている。山体は白雲山(はくうんざん)、金洞(こんどう)山(1104メートルで最高)、金鶏(きんけい)山の三峰に分かれて鼎立(ていりつ)し、おもに硬い輝石安山岩と軟らかい凝灰角礫(かくれき)岩からなり、侵食に対する抵抗力の差異の結果、金洞山にみる屏風岩(びょうぶいわ)などの絶壁や、第一、二、三、四石門(せきもん)、大砲岩(たいほういわ)、ロウソク岩、筆頭岩(ひっとういわ)などの奇観がつくられた。「カニの横這(よこばい)」など鉄の鎖や梯子(はしご)が数か所にあり、登山コースはスリルと変化に富む。白雲山東腹の妙義大権現(ごんげん)にちなむ「大」の字は、竹を大の字形に束ね幣帛(へいはく)をつけて建てたもので、JR信越本線松井田(まついだ)駅付近の車窓からも見える。裏妙義といわれる西側の断崖(だんがい)地は険路なので訪れる者は少ない。表登山口の松井田駅から麓(ふもと)の妙義神社までタクシーで10分。県道が富岡市妙義町地区から金鶏山腹、第一石門の傍ら、中ノ岳神社を経て下仁田(しもにた)町に通じる。秋の紅葉は奇岩に映えて絶景である。
[村木定雄]
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みょうぎ‐さん メウギ‥【妙義山】
群馬県西部の山。白雲山・金洞山(一一〇四メートル=最高峰)・金鶏山の三峰に分かれ、奇岩怪石に富む奇勝で知られる。赤城山・榛名山とともに上毛三山の一つ。妙義荒船佐久高原国定公園の一中心。
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デジタル大辞泉
「妙義山」の意味・読み・例文・類語
みょうぎ‐さん〔メウギ‐〕【妙義山】
群馬県南西部の山。最高峰は金洞山で標高1104メートル。絶壁・奇岩・怪石に富む。上毛三山の一。
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妙義山
(群馬県富岡市・安中市・甘楽郡下仁田町)
「上毛三山」指定の観光名所。
妙義山
(群馬県富岡市・安中市・甘楽郡下仁田町)
「日本百景」指定の観光名所。
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みょうぎさん【妙義山】
群馬県南西部にある山。赤城山,榛名山とともに上毛三山と呼ばれる。甘楽(かんら)郡妙義町,下仁田町と碓氷(うすい)郡松井田町にまたがる。山体は第三紀中新世末の輝石安山岩質の凝灰角レキ岩で構成され,基盤は中新世の水成岩の富岡層群である。山体は激しく浸食され,火山岩の噴出中心位置や原地形がまったく不明で,火山と呼ぶのは不適当である。金洞(こんどう)山(1104m)から北東に白雲山(1081m),南西に金鶏山(856m)と鋸歯状の尾根が連なる表妙義と,谷急(やきゆう)山(1162m)から千駄木山(997m)に至る裏妙義があるが,とくに表妙義を妙義山という。
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世界大百科事典内の妙義山の言及
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