ハビアン(読み)はびあん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハビアン」の意味・わかりやすい解説

ハビアン
Fabian

安土桃山~江戸時代初期の日本人イエズス会士。通称,不干斎巴鼻庵。ハビアンの名称はキリシタンの一般的霊名で,ほかにもそう称した者がいる。著名なのは不干斎巴鼻庵であるが,その経歴は明確ではない。一説には永禄8 (1565) 年若狭で生れ,天正 11 (83) 年頃キリシタンとなり,同 14年イエズス会に入り,大坂セミナリオ,長崎のコレジヨで学びイルマン (伊留満)になったという。文禄1 (92) 年の天草版ローマ字本『平家の物語』の編者として序文を書き,その後キリシタン版の訳文調整にあたった。慶長8 (1603) 年京都に戻り,『妙貞問答』を著わし,キリスト教の教理を説き,神道儒教仏教を批判。同 11年林羅山と論争したが,その後まもなく棄教,元和6 (20) 年『破提宇子 (はだいうす) 』を著わし,キリスト教を排撃した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ハビアン」の意味・わかりやすい解説

ハビアン
はびあん

ファビアン

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

カスハラ

カスタマー(顧客)とハラスメント(嫌がらせ)を組み合わせた造語「カスタマーハラスメント」の略称。顧客や取引先が過剰な要求をしたり、商品やサービスに不当な言いがかりを付けたりする悪質な行為を指す。従業...

カスハラの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android