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学校劇 がっこうげき

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

学校劇
がっこうげき

小・中・高等学校で児童,生徒が行う演劇活動。方法や形式は年齢,目的によりさまざまであるが,学習の補助手段として演劇的表現を採用するだけでなく,むしろ演劇創造の過程のなかで情操を豊かにし,自主協調,道徳観を陶冶して,全人的教育に資することを最大の目的とする。

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デジタル大辞泉の解説

がっこう‐げき〔ガクカウ‐〕【学校劇】

学校において、教育活動の一環として行われる演劇。特に小・中学生によって行われるものをさす。

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百科事典マイペディアの解説

学校劇【がっこうげき】

児童・生徒が小・中学校において教育活動の一環として教員の指導のもとに行う演劇。コメニウス《遊戯学校》で提唱。日本では20世紀になって行われるようになったが,1924年の文部大臣訓令により禁止され,第2次大戦後に復興。
→関連項目児童劇

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世界大百科事典 第2版の解説

がっこうげき【学校劇】

ひろくは,学校において生徒,学生によって上演される演劇の総称であるが,演劇史上の用語としては,ルネサンス人文主義のもとで学校を母体に発達した演劇の一ジャンルをさす。15~16世紀の過渡期に,多くのラテン語(高等)学校では古典(ラテン)語教育のためにテレンティウスプラウトゥスローマ喜劇が生徒によってよく上演された。有名な人文主義者のメランヒトン宗教改革ルターなどもラテン語学校劇を推奨した。娯楽の少ない時代だけに学校劇は内容はわからなくとも大いに流行し,教師も父兄も熱中した。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

学校劇
がっこうげき

児童・生徒によって、小・中・高等学校で行われる演劇活動をいう。しかし、今日では、日常的な表現活動の教育をも含む、より広い概念となっている。すなわち、感覚、反応、想像、創造、即興、伝達、評価などについての学習であり、各種の表現体験や劇作りを通じて、子供たちの諸資質の調和的発達を促す教育活動とみることができる。
 欧米では、イギリスの学校を例にとれば、シェークスピアの戯曲の上演が国語教育の重要な学習とされているように、演劇が読み書きに偏らない言語文化の継承手段として、学校教育に位置づけられている。その歴史も古く、ルネサンス期にさかのぼることができる。[黒田耕誠]

沿革

日本での学校劇の歩みをみると、明治40年代に広まった学芸会では、歌舞伎(かぶき)のまねなど余興的意味合いが濃かった。面目を一新するのは、「学校劇」という名称が小原国芳(おばらくによし)によって初めて用いられた1918年(大正7)以降のことで、彼は大正期の新教育運動のなかで、全人教育の一環としての学校劇を推進した。その著作『学校劇論』(1923)は、子供自身の創造的表現を強調して、画期的な意義をもつ。また、当時の演劇運動の指導者、坪内逍遙(しょうよう)が、児童劇の確立に果たした役割も大きい。
 その後、学校劇は、全体主義的時代思潮のもとで長らく抑圧され、再生は第二次世界大戦後まで待たねばならなかった。しかし、その再生はすばらしく、各地でコンクールが催され、学校劇の研究組織が次々に形成されていった。たとえば「日本児童演劇協会」や「日本演劇教育連盟」などがある。輩出した人材の層も厚く、落合聡三郎(1910―95)、冨田博之(1922―94)、岡田陽(あきら)(1923― )らが、脚本、演出をはじめ理論と実践に取り組んできた。[黒田耕誠]

領域

学習指導要領の学校劇に対する扱いは、昭和30、40年代の後退期を経て、1977年(昭和52)の「ゆとりと充実の教育」と銘打つ改訂により、諸領域で活用されるようになった。学校生活に劇を生かす場面として、(1)日常生活の生き生きした感情表現や、正しい言語・動作、(2)全校集会、儀式、行事、(3)学級会、生徒会、(4)校内放送、などがある。教室では、(1)ごっこ遊び、劇遊び、(2)動作化・劇化学習、(3)誕生会、学級学芸会、などがあげられる。さらに、ドラマの体験は、障害児たちの心を開き、社会生活への能力と自信をつける有効な方法との認識ももたれている。
 旧来の傾向として、台詞(せりふ)を暗記させ、所作を教え込む「見せる劇」にこだわりすぎたきらいがあった。発表が目標にある場合でも、その過程で生き生きと子供の自由な創造的表現を引き出す方法の研究が求められる。その意味で、イギリスのムーブメントMovement(自分の身体機能を知り、心のなかのイメージを表現する活動)、アメリカのクリエイティブ・ドラマティックスCreative Dramatics(子供の想像力を刺激して、グループで即興的に劇をつくる活動)などが注目される。日本でも自由な即興的表現を引き出すくふうは各教科で行われ、とくに領域「道徳」において広がっており、「ドラマ」や「役割演技」を生かす授業づくりが定着してきている。幼児教育では、1988年(昭和63)の幼稚園教育要領改訂以来、98年(平成10)の改訂に至るまで、内容に「表現」の領域が引き続き定められている。小・中・高校の98年の学習指導要領改訂では「総合的な学習の時間」が設けられ、子供の創造的な表現形態の開発がいっそう進むものとみられている。[黒田耕誠]
『日本演劇教育連盟編『演劇教育入門』(1978・晩成書房) ▽ブライアン・ウェイ著、岡田陽・高橋美智訳『ドラマによる表現教育』(1977・玉川大学出版部) ▽ジェラルディン・B・シックス著、岡田陽・北原亮子訳『子供のための劇教育』(1978・玉川大学出版部) ▽広島大学附属三原小学校教育研究会著『豊かな自己表現力を育てる――かんじる・あらわす・ふかめる』(1984・明治図書出版) ▽M・R・ホワイト、L・I・コーガー著、岡田陽・大園美友紀訳『朗読劇ハンドブック』(1989・玉川大学出版部) ▽黒田耕誠編著『表現力の育成を目指す授業実践の改革』(1991・第一法規出版)』

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