近代朝鮮における政治勢力で、中国の清(しん)国と結び李(り)氏朝鮮封建体制を維持しようとした一派をさす。事大党ともいう。李氏朝鮮末期、封建体制の解体が進み、日本をはじめとする資本主義列強の侵略が強化されてくると、朝鮮の内部にも、この危機に対処し、国政のあり方をめぐる対立が激化した。閔妃(びんひ/ミンピ)一族を中心とする守旧派は、1882年の壬午(じんご)軍乱以来内政干渉を強めてきた清国と結び、封建体制を維持しようとした。これに対し、実学の流れを引き、日本に倣って国政を変革し、自主開明を図ろうとする開化派との対立が激化し、ついに84年の甲申(こうしん)政変となって爆発した。これは、クーデターによって守旧派から一気に政権を奪取しようとした開化派によって起こされたが失敗に終わり、守旧派の勢力は一段と強化された。
[宮田節子]
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