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定斎屋 じょうさいや

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

定斎屋
じょうさいや

「じょさいや」ともいう。江戸時代から行われた売薬行商人の一つ。夏期に和中散など暑気払いの薬 (定斎) を天秤棒の前後の薬箱に入れてかつぎ,薬箱のたくさんの引出しの鐶を小刻みに鳴らしながら売歩いた。

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デジタル大辞泉の解説

じょうさい‐や〔ヂヤウサイ‐〕【定斎屋】

定斎の行商人。夏季に、薬箱を天秤(てんびん)で担ぎ、その引き出しの鐶(かん)の音をさせながら売り歩いた。定斎売り。じょさいや。

じょさい‐や〔ヂヨサイ‐〕【定斎屋】

じょうさいや(定斎屋)

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百科事典マイペディアの解説

定斎屋【じょうさいや】

〈じょさいや〉,是斎屋(ぜさいや)とも。和中散等の暑気払いの薬を売り歩く行商人。江戸時代に盛行し,《守貞漫稿》によれば和中散本舗は大坂天下茶屋と近江(おうみ)の草津のほか江戸に3軒あり,夏の炎天下にかぶり物なしで行商した。

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世界大百科事典 第2版の解説

じょうさいや【定斎屋】

暑気あたりなど夏の諸病にきくという定斎薬(じようさいぐすり),あるいは是斎薬(ぜさいぐすり)と呼ぶものを売り歩いた行商人。〈じょさい屋〉ともいい,〈是斎売(ぜさいうり)〉とも称された。《雍州府志(ようしゆうふし)》(1682)によると定斎薬は明(みん)の沈惟敬(しんいけい)が豊臣秀吉に霊薬の処方を献じ,秀吉からそれを賜った大坂の薬商定斎なる者がつくりはじめたといい,同書が書かれた当時すでに近江の梅木(うめのき)(現,滋賀県栗太郡栗東町)の名物になっており,〈定斎和中散(わちゆうさん)〉〈是斎和中散〉と称して数軒の家がこれを商っていた。

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大辞林 第三版の解説

じょうさいや【定斎屋】

定斎の行商人。夏、薬箱を天秤てんびんでかつぎ、引き出しの環を鳴らして売り歩いた。定斎売り。じょさいや。 [季] 夏。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

定斎屋
じょうさいや

夏に江戸の街を売り歩く薬の行商人。是斎屋(ぜさいや)ともいい、江戸では「じょさいや」という。この薬を飲むと夏負けをしないという。たんすの引き出し箱に入った薬を天秤棒(てんびんぼう)で担ぎ、天秤棒が揺れるたびにたんすの鐶(かん)が揺れて音を発するので定斎屋がきたことがわかる。売り子たちは猛暑でも笠(かさ)も手拭(てぬぐい)もかぶらない。この薬は、堺(さかい)の薬問屋村田定斎が、明(みん)の薬法から考案した煎(せん)じ薬で、江戸では夏の風物詩であった。[遠藤 武]

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世界大百科事典内の定斎屋の言及

【定斎屋】より

…江戸では赤漆塗に青貝の螺鈿(らでん)で定斎と記した薬だんす二つをてんびんでかつぎ,薬効を誇示するため笠もかぶらずに炎天下を歩いていた。薬だんすの鐶(かん)を独特のリズムで鳴らして行く定斎屋の姿は,第2次大戦前までの東京の夏の風物詩であった。【鈴木 晋一】。…

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