奈良県と三重県にまたがる国定公園で、室生火山群、高見山地、青山高原などを含む。1970年(昭和45)の指定。面積263.08平方キロメートル。室生火山群は東西約25キロメートル、南北約15キロメートル、東から大洞(おおほら)山、尼(あま)ヶ岳、県境にそびえる火山群最高峰の倶留尊(くろそ)山、貝ヶ平(かいがひら)山などが連なる。地質的には新第三紀に噴火した際、多量の火山灰が噴出堆積(たいせき)し、それ自身の熱によって溶結した斜長流紋岩質溶結凝灰岩(室生火山岩)からなる。柱状節理など火山地特有の地形を示し、倶留尊山の西側には国指定天然記念物の「屏風(びょうぶ)岩、兜(かぶと)岳および鎧(よろい)岳」がある。火山群の中央部には青蓮寺(しょうれんじ)川の渓谷香落渓(こおちだに)・奥香落渓、滝川にかかる赤目四十八滝などの景勝地があり、北西側には磨崖仏(まがいぶつ)で知られる大野寺や、女人高野(こうや)の室生寺がある。布引(ぬのびき)山地の一部青山高原は準平原で、アセビ、イヌツゲ、ツツジなどの低木が多い。高見山には冬の霧氷で有名なブナ原生林がある。
[菊地一郎]
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…標高650~845m。室生赤目青山国定公園の一部をなす。北端には津と伊賀上野を結ぶ長野峠があり,中央に笠取山,南端に伊勢と伊賀を結ぶ旧初瀬街道の青山峠がある。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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