国立大学法人。1949年(昭和24)富山薬学専門学校、富山師範学校、富山高等学校、高岡工業専門学校、富山青年師範学校を統合して、文理、教育学、薬学、工学の4学部からなる新制国立大学として発足。その後、経済学部の新設(1953)、文理学部の改組(1977)により人文学部、理学部が設置され、薬学部は1975年に新設された富山医科薬科大学へ移管された。2004年(平成16)4月、国立大学法人法の施行に伴い、国立大学法人となる。2005年10月には、富山医科薬科大学、高岡短期大学と統合し、医学、薬学、芸術文化学部を設置、また統合に伴い教育学部は人間発達科学部に改編された。2010年時点で8学部(人文学、人間発達科学、経済学、理学、医学、薬学、工学、芸術文化学)と、大学院に3研究科(人文科学、教育学、経済学)、3教育部(生命融合科学、医学薬学、理工学)、2研究部(医学薬学、理工学)を置くほか、和漢医薬学総合研究所、附属病院をもつ。学内共同教育研究施設に総合情報基盤センター、水素同位体科学研究センターなどがある。所在地は富山市五福(ごふく)3190ほか。
[馬越 徹]
『富山大学編・刊『富山大学五十年史 上・下巻』(2002)』
新川県師範学校(1875年設置),共立富山薬学校(1893年設置),高岡工業専門学校(1944年設置)など5校を前身として,1949年(昭和24)に新制大学として開学。2005年(平成17)国立の富山医科薬科大学(1975年開学)および高岡短期大学(1983年開学)との再編・統合が行われ,新たな富山大学となる。富山市五福,同市杉谷,高岡市二上町に3キャンパスを構え,2017年5月現在,8学部8研究科・教育部に9249人の学生を収容する。「知の東西融合」を学術活動の目標として掲げており,成果の一部は,薬都富山の伝統を受け継いで設置された伝統医薬学に関する和漢医薬学総合研究所(1974年)や,世界の薬草を収集した民族薬物資料館(1985年)などを通じて成果発信がなされている。
著者: 平野亮
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