寝かす(読み)ネカス

デジタル大辞泉 「寝かす」の意味・読み・例文・類語

ね‐か・す【寝かす】

[動サ五(四)]
眠りにつかせる。寝つくようにする。「赤ん坊を―・す」
からだを横たえさせる。「患者ベッドに―・す」
縦のものを横にする。横に倒す。「ロッカーを―・して運び込む」
品物金銭などを活用せずに手元にとどめておく。「商品倉庫に―・しておく」
発酵・熟成させるために、一定温度でしばらくそのままにしておく。「みそを―・す」「ワインを―・す」
[動サ下二]ねかせる」の文語形
[類語](1寝かせる寝せる/(3倒すひっくり返すくつがえ転がす転ばすかす裏返す翻す跳ね返す転覆逆転逆様横たえる

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「寝かす」の意味・読み・例文・類語

ね‐か・す【寝】

  1. [ 1 ] 〘 他動詞 サ行五(四) 〙 ( 「かす」は接尾語か )
    1. ねむるようにする。寝つくようにする。ねさす。ねかせる。
      1. [初出の実例]「寐かして置ていなのささ原」(出典:俳諧・武玉川(1750‐76)三)
      2. 「香箱の上へ、人形のべべをしき、おふとんをきせてねかしおき」(出典:滑稽本・浮世風呂(1809‐13)二)
    2. 物などを横にたおす。縦のものを横にする。横にならせる。ねかせる。
      1. [初出の実例]「帆ばしらの立ったをねかす舟びくに」(出典:雑俳・柳多留‐二(1767))
    3. 十分活用せずに手もとに置く。特に、商品や資金を使わずに、手もとに置いておく。ねかせる。
      1. [初出の実例]「六七年資本を停滞(ネカ)すも、別に難義なりと思はざらんが」(出典:内地雑居未来之夢(1886)〈坪内逍遙〉三)
    4. (こうじ)納豆(なっとう)などを室に入れて十分黴(かび)を発生させる。また、味噌(みそ)、醤油(しょうゆ)、酒などを仕込んで、熟成させる。ねかせる。
      1. [初出の実例]「饅頭皮製方〈略〉一夜ねかしおく時はよく熟(なる)なり」(出典:菓子話船橋(1841))
  2. [ 2 ] 〘 他動詞 サ行下二段活用 〙ねかせる(寝)

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