デジタル大辞泉
「転かす」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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こか・す【転・倒】
- [ 1 ] 〘 他動詞 サ行四段活用 〙
- ① たおす。よこにする。ころがす。
- [初出の実例]「擿 ナグ ウツ コカス」(出典:観智院本名義抄(1241))
- ② ( 女を寝かせるの意から ) 女をものにする。
- [初出の実例]「此鶴松をやすふこかさふと思ひ」(出典:洒落本・箱まくら(1822)上)
- ③ 人や物を他の場所に移す。動かす。また、どこかに隠す。
- [初出の実例]「玉はどっちへこかしおった。ぬかせぬかせと掴(つかみ)付く」(出典:浄瑠璃・神霊矢口渡(1770)四)
- 「軽く成った掛蒲団を足の先で裾の方へこかして」(出典:土(1910)〈長塚節〉二七)
- ④ 相手をこちらの術中におとしいれる。だます。一杯食わせる。また、くすねる。
- [初出の実例]「奴とおやぢの巧にて施主こかさんとせられしを」(出典:評判記・赤烏帽子(1663)山本金作)
- 「鼠ども出立(でたち)の芋をこかしけり〈丈草〉」(出典:俳諧・続猿蓑(1698)旅)
- [ 2 ] 〘 接尾語 〙 ( 四段型活用 ) 動詞の連用形に付いてその意を強める。すっかり…する。さんざんに…する。
- [初出の実例]「田畠さらりと売こかし」(出典:浮世草子・沖津白波(1702)五)
転かすの補助注記
自動詞コクの他動詞形。「観智院本名義抄」の「擿」にはコクとコカスの両訓がある。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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