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封泥 ふうでい feng-ni

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

封泥
ふうでい
feng-ni

古代の中国において,文書類や容器を封じる際にくくった紐の一部に泥を塗り,その上に捺印したものをいう。中国本土や西域,楽浪などから多数出土する。そこにみられる印文によって中国古代の印制や官制を具体的に知ることができる。

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デジタル大辞泉の解説

ふう‐でい【封泥】

古代中国で、貴重品を収めた箱や竹簡・木簡文書の封緘(ふうかん)に用いた粘土塊。縛ったひもの結び目などに、柔らかいうちに押印した。

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百科事典マイペディアの解説

封泥【ふうでい】

木簡(もっかん)を束ねたのち,粘土で封緘(ふうかん)し押印したもので,中国,漢代以前に行われた。正方形の印が多く,山東省の臨【し】(りんし)や朝鮮の楽浪遺跡から多数出土。

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世界大百科事典 第2版の解説

ふうでい【封泥 fēng ní】

中国古代において,文書や貨物を入れた袋,箱などを封印するために,かけた紐や検という木簡に着けた粘土。後世の封蠟に当たる。封泥の上に押して印影が明らかであるように,漢印の印文は陰刻が多い。封泥の色は,ふつう赭黄(しやこう)色であるが,深赭,浅赭,赭黄,赭紅,灰紫などの例もある。皇帝は紫泥を用いたという。封泥は1822年(道光2)に四川省成都で多数発見されてから注目をあつめ,山東省臨淄(りんし)や朝鮮平壌の楽浪郡治址などから出土し,漢代の地理・官制の研究の資料となっている。

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大辞林 第三版の解説

ふうでい【封泥】

中国古代、文書や貴重品を収めた器物を封緘ふうかんするために用いた粘土。柔らかいうちに官印や私印を押した。漢代に多い。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

封泥
ふうでい

封蝋(ふうろう)と同様に、中国古代において器物や文書に封をするために用いた小さな粘土塊。貴重品に封印を施すことは、古代オリエントでは早くからなされていたが、中国では戦国時代から行われ、漢代にもっとも盛んになって、朝鮮楽浪(らくろう)郡治址などからも封泥が出土している。壺(つぼ)や竹行李(こうり)のような器物に封をする場合は、縛った紐(ひも)の結び目に、くぼみのある小さな木片をあてがって、粘土をつけて印を押す。文書の場合は、紙が普及する以前は細長い短冊形の竹簡や木簡であったため、これを紐に通して束ねたうえで、紐をかける溝を彫った板を上下に当てて縛り、紐の上に粘土を置いて印を押したと考えられる。1972年に湖南省の長沙馬王堆(ちょうさまおうたい)1号漢墓から発見された封泥には「(たいこう)家丞」の銘があり、墓の主が特定された。このように封泥の銘には、持ち主や文書の発信人の名、官職、地名などが表されていることが多く、出土した遺跡の性格を知るうえで重要な資料となっている。[植山 茂]

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世界大百科事典内の封泥の言及

【印章】より

…私印は一般に官印より小さく,形式は一面印のほかに両面,五・六面の多面印,臣妾印,書簡印など精巧な製品が多く,変化があり美しい。官印はその地位の具体的な証拠であるほかに,簡牘の封泥に用いた。印文が陰刻であるのは封泥に印したとき鮮明に文字があらわれるためである。…

【印肉】より

…その起源は明らかでないが,漢時代ころには文書の封じ目に,ちょうどヨーロッパの封蠟のように一種の粘土を使い,その泥に印を押した。これを封泥という。そのため後に朱印を使うようになってからでも,朱肉のことを印泥と呼ぶのである。…

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