コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

デジタル大辞泉の解説

ふ【封】

封戸(ふこ)」に同じ。
ふう(封)1」に同じ。
「―ヲツクル」〈日葡

ふう【封】

文書・袋・箱などを閉じふさぐこと。また、その閉じた部分。「をする」「を切る」
閉じふさいだ部分につけるしるし。「〆」「封」「緘」などの文字を記す。

ふう【封】[漢字項目]

常用漢字] [音]フウ(呉) ホウ(漢)
〈フウ〉
出入り口をふさぐ。閉じ合わせる。「封緘(ふうかん)封鎖封入完封厳封密封
閉じ合わせた箇所。封をしたもの。「封書封筒開封同封金一封
野球で、進塁させないこと。「封殺
〈ホウ〉
領土を与えて領主にする。「封建冊封(さくほう)
領土。「封地封土移封爵封分封素封家
[名のり]かね
[難読]食封(じきふ)封度(ポンド)

ほう【封】

諸侯・大名の領地。封地。封土。
「忠広が―を除かれた時、伝左衛門とその子の源左衛門とが流浪した」〈鴎外阿部一族

ほう【封】[漢字項目]

ふう

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典 第2版の解説

ふう【封】

あるものを空間的に閉じこめ,内外の空間の間の相互干渉を遮断するためのしるし。この空間は,文書の封のように物理的に設定されたものもあれば,たとえば地震鯰を封じこめるために鹿島神宮要石によって作られたそれのように,呪術的に設定されたものもあった。文書の場合,現在の封筒のようにして作られた空間の封じ目に,〆や封などのしるしを印判や手書きで加えることによって封が完成するが,このしるし自体に空間を守る呪力がそなわっており,したがって封印で守られる空間も単なる物理的なそれではないと意識されていたところに,前近代の封の特質がある。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について 情報

大辞林 第三版の解説

ふ【封】

封戸ふこ。食封じきふ。 「千戸の御-をえさせたまへば/大鏡 道長
封印。ふう。 「 -ヲツクル/日葡」

ふう【封】

封筒・容器などが、開いたり、不法に開けられたりしないように閉じること。また、その閉じた部分。 「缶に-をする」 「手紙の-を切る」
封じ目につけるしるし。「〆」「封」「緘」など。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説


ふう

古文書学上の用語。封とは、厳密には、文書が受取人に届くまでに開けられないように、封じ目を加えることであるが、広くは、文書の折り方、封の仕方を含めて封式という。書札様(しょさつよう)文書は、普通、本紙(ほんし)・礼紙(らいし)・封紙の三紙からなり、本文は本紙一紙に、または本紙・礼紙の二紙に書く。その後、本紙・礼紙を背中合わせにして重ね、左から折り畳み、それを封紙に包み、上書(うわがき)として宛所(あてどころ)・差出書を書き、折(おり)封・捻(ひねり)封・糊(のり)封(糊封は主として近世)などの封をして相手方に届ける。これが正式な場合であるが、ときには封紙を省略し、本紙と礼紙、あるいは本紙一紙だけで相手方に送ることもある。この本紙または本紙・礼紙に封じ目を加える方法としては、切(きり)封・捻封・結(むすび)封の三つがある。切封・捻封は広く中世にみられる。結封は一部正倉院(しょうそういん)文書にもその例をみるが、近世に多くみられる。中世の書札様文書にあっては、私的な性格の強い文書には封じ目を加えるが、公的な文書にはみられない。[上島 有]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典内のの言及

【手紙】より

…また材料の帛(きれ)により尺素というが,尺は紙の大きさを示すことから,短い文,手紙を意味する。手紙は公文書の,伝達様式によるいろいろの名称に対し(古文書(こもんじよ)),私的な対人間の音信文を指していい,現今では郵便はがきに対して,封書を指していうことが多い。
[文体と様式]
 文字のない時代,相手に用件を伝える場合は使者に口上(こうじよう)を述べさせたが,手紙は漢字の伝来とともにもたらされ,漢文の書札様式がそのまま用いられた。…

【封建法】より

…領主・農民の関係についての荘園法や,主人とミニステリアーレとの関係についての家人法を含む意味に用いられることもないわけではないが,普通には,封建主君と封建家臣との間の人的な関係,および両者の間に授受される〈封〉をめぐる物的な関係を規律する法体系を封建法と呼ぶ。レーン法とも呼ばれる。…

【封禅】より

…中国の帝王がその政治上の成功を天地に報告するため,山東省の泰山で行った国家的祭典。〈封〉と〈禅〉は元来別個の由来をもつまつりであったと思われるが,山頂での天のまつりを封,山麓での地のまつりを禅とよび,両者をセットとして封禅の祭典が成立した。《史記》封禅書には,春秋斉の管仲のことばとして,有史以来,封禅を行った帝王は72人,そのうち管仲の記憶するところは12人であること,天命を受けたうえで封禅は行われること,封禅を行うためには祥瑞(しようずい)の出現が必要であること,が述べられているけれども,後世における仮託の説であろう。…

※「封」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

封の関連キーワード岸和田藩意見封事三春藩津山藩松山藩私市藩大野藩福山藩松本藩中津藩封建法丸岡藩便補保小室藩封じ文冊封封度フウ朝貢一封

今日のキーワード

天網恢恢疎にして漏らさず

《「老子」73章から》天の張る網は、広くて一見目が粗いようであるが、悪人を網の目から漏らすことはない。悪事を行えば必ず捕らえられ、天罰をこうむるということ。...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

封の関連情報