山下金作(2代)(読み)やました・きんさく

朝日日本歴史人物事典 「山下金作(2代)」の解説

山下金作(2代)

没年:寛政11.9.12(1799.10.10)
生年享保18(1733)
江戸中期の歌舞伎役者俳名は里虹,屋号天王寺屋。初代中村富十郎の門人中村半太夫として活動を始める。寛延2(1749)年に,前年引退していた初代金作養子となり2代目を襲名する。以後,上方と江戸を往来,地芸,特に濡れ事にすぐれた色っぽい若女形として人気があり,後年は女武道や敵役もよくした。当たり役のひとつに八百屋お七があるが,この役で使った笄をかたどった「金作花笄」が売り出され流行した。まるまると肥った大柄な体格に特徴があった。3代目金作はこの人の養子。4代目は幕末に活躍した。その養子に5代目,6代目がおり,金作の名前は明治10年代まで続いた。いずれも若女形である。

(池山晃)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「山下金作(2代)」の解説

山下金作(2代) やました-きんさく

1733-1799 江戸時代中期-後期の歌舞伎役者。
享保(きょうほう)18年生まれ。初代中村富十郎の門人から初代山下金作の養子となり,寛延2年2代を襲名。女方として名をなした。寛政11年9月12日死去。67歳。大坂(一説に摂津兵庫)出身。前名は中村半太夫。俳名は里虹,里好。屋号は天王寺屋。

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