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山本梅逸 やまもと ばいいつ

美術人名辞典の解説

山本梅逸

江戸後期の画家。尾張生。名は親亮、字は明卿、初号は梅佚、別号に春園・玉禅・梅華・天道外史等。中林竹洞と共に京に出て一家を成す。頼山陽貫名海屋・梁川星巌らと親交し、詩歌・煎茶・鑑識にも長じた。晩年尾張に戻り藩の御用絵師となる。安政3年(1856)歿、74才。

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百科事典マイペディアの解説

山本梅逸【やまもとばいいつ】

江戸後期の南画家。尾張生れ。名は亮,梅逸は号。同郷の中林竹洞とともに上洛,花鳥・山水画に画名をあげた。特に着色の花鳥画を得意としたが,やや雅致に欠ける。晩年帰郷して尾張藩の御用絵師格となり,士分に取り立てられた。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説

山本梅逸 やまもと-ばいいつ

1783-1856 江戸時代後期の画家。
天明3年10月20日生まれ。山田宮常,張月樵(げっしょう)にまなび,中林竹洞(ちくとう)とともに京都にでて画業にはげむ。花鳥画にすぐれ,晩年は帰郷して名古屋藩絵師格となった。安政3年1月2日死去。74歳。名は親亮。字(あざな)は明卿(めいきょう)。

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朝日日本歴史人物事典の解説

山本梅逸

没年:安政3.1.2(1856.2.7)
生年:天明3.10.20(1783.11.14)
江戸後期の南画家。名は親亮,字は明卿。梅逸は号,ほかに玉禅居士,梅華主人など。名古屋の彫刻師の家に生まれ,はじめ山田宮常,張月樵らに絵を学び,豪商神谷天遊の庇護を受けて同家所蔵の古画の模写をしながら研鑽をつむ。21歳で同門の中林竹洞と共に上京,京都を本拠として各地を遊歴,画名を高めた。安政1(1854)年名古屋に帰り,藩の御絵師格となって士分に取り立てられた。「花鳥図屏風」(出光美術館蔵)のように,高度な技術を奔放に駆使した花鳥画に特色を発揮した。また横笛を得意とし,煎茶道にも通じていた。

(星野鈴)

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世界大百科事典 第2版の解説

やまもとばいいつ【山本梅逸】

1783‐1856(天明3‐安政3)
江戸末期の文人画家。名古屋の彫刻師の家に生まれ,名は亮,字は明卿。梅逸のほか天道外史,春園,梅花道人などと号した。幼少から絵を好み,はじめ山田宮常,山本蘭亭らに学び,当地の豪商で古画収集家であった神谷天遊のもとに寄寓し,中林竹洞らと古画を模写・研究した。22歳で竹洞とともに京都へ出るが,やがて諸国を巡って名古屋に戻り,1854年(安政1)尾張藩の御用絵師格に任ぜられて士分に取り立てられた。山水・花鳥ともに優れた技巧を示し,特に華麗な彩色の花鳥画を得意とした。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

山本梅逸
やまもとばいいつ

[生]天明3(1783).名古屋
[没]安政3(1856).1.2. 名古屋
江戸時代末期の南画家。幼名は卯年吉。名は親亮。字は明卿。号は梅逸,春園,梅花主人,天道外史。幼時から中林竹洞とともに神谷天遊に画事を習う。中国,元の王冕の墨梅図に感銘を受け,梅の字をとって号とし,京都に出て画技を磨いた。特に明の画家周之冕 (しゅうしべん) に私淑して花鳥画を得意とし,その彩色の優美華麗さが世に迎えられた。安政1 (1854) 年名古屋に帰り,藩の御用絵師格となり帯刀を許され士分に取立てられた。主要作品『花鳥図』 (東京国立博物館) ,『寒華傲雪図』 (琵琶湖文化館) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

山本梅逸
やまもとばいいつ
(1783―1856)

江戸後期の南画家。名は亮(りょう)、字(あざな)は明卿(めいきょう)。梅逸、玉禅と号する。名古屋の彫刻師の家に生まれる。初め画(え)を山田宮常、山本蘭亭(らんてい)に学び、中林竹洞(ちくとう)と同じく神谷天遊の庇護(ひご)の下で元明(げんみん)の古跡を臨模し画の基礎をつくる。20歳のころ上京し画家としてたつ。明の周之冕(しゅうしべん)に私淑し、色彩豊かで技巧の勝った花鳥画を得意とした。そのとげとげしい描線は南宗(なんしゅう)的であるとはいいがたいが、『松竹梅図』(穎川(えがわ)美術館)ではそれがかえって効果を放ち、優作となっている。1854年(安政1)名古屋に戻り、藩の御用絵師となり士分に取り立てられた。[星野 鈴]

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