御用絵師(読み)ゴヨウエシ

デジタル大辞泉 「御用絵師」の意味・読み・例文・類語

ごよう‐えし〔‐ヱシ〕【御用絵師】

近世幕府諸大名などに召し抱えられた絵師。→奥絵師

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精選版 日本国語大辞典 「御用絵師」の意味・読み・例文・類語

ごよう‐えし‥ヱし【御用絵師】

  1. 〘 名詞 〙 一定報酬を受け、専属して仕事をする画家江戸時代からいわれたことばで、特に幕府に召し抱えられた絵師をさす。
    1. [初出の実例]「元融 御用絵師、兼画目利」(出典:瓊浦画工伝(古事類苑・文学四三))

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百科事典マイペディア 「御用絵師」の意味・わかりやすい解説

御用絵師【ごようえし】

中世から近世にかけて,幕府や諸藩から一定の禄を受けて絵画の用を勤めた絵師。狩野派がその代表的存在
→関連項目絵師絵所小栗宗湛狩野探幽狩野尚信狩野正信狩野元信周文土佐派土佐光信町絵師

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「御用絵師」の解説

御用絵師
ごようえし

江戸時代に幕府や諸藩に仕えた絵師。幕府には御目見以上格式をもち,月に6度江戸城本丸大奥の御絵部屋に出仕する狩野4家の奥絵師と,御家人格で出仕義務のない12家の表絵師がおかれた。これらの絵師は御用絵師と総称され,将軍および幕府に必要な絵画を描いた。諸藩にも同様の絵師がおかれた。江戸時代の朝廷絵所絵師,室町幕府の絵師も御用絵師とよぶことがある。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「御用絵師」の意味・わかりやすい解説

御用絵師
ごようえし

幕府や大名から一定の俸給をもらい,その用命の制作を中心に行う画家。平安時代以後,禁裏社寺などには絵所があったが,絵画需要の増大に伴い室町幕府も専門画家を雇うようになった。周文,宗湛のあと狩野正信,元信が受継ぎ,桃山時代には引続いて狩野派が,江戸時代には狩野派と住吉派が活躍した。

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世界大百科事典(旧版)内の御用絵師の言及

【狩野派】より

…室町中期から明治初期まで続いた,日本画の最も代表的な流派。15世紀中ごろに室町幕府の御用絵師的な地位についた狩野正信を始祖とする。正信は俗人の専門画家でやまと絵と漢画の両方を手がけ,とくに漢画において時流に即してその内容を平明なものにした。…

※「御用絵師」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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