市川寿海(3世)(読み)いちかわじゅかい[さんせい]

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「市川寿海(3世)」の意味・わかりやすい解説

市川寿海(3世)
いちかわじゅかい[さんせい]

[生]1886.7.12. 東京
[没]1971.4.3.
歌舞伎俳優。本名太田照造。日本橋の職人の4男として生れ,5世市川寿美蔵の養子となる。 1907年6世寿美蔵を襲名早くから2世市川左団次のもとにあって二枚目,女方で活躍,自由劇場の旗揚げに参加し,常に演劇改新運動や新歌舞伎上演に協力した。第2次世界大戦後は関西に移住,49年,3世市川寿海を襲名し芸名とした (1世,2世は7世および9世市川団十郎の俳名) 。関西劇壇の指導的立場にあり,晩年にいたるまで若々しい風姿とせりふ回しを失わず,戦後歌舞伎の逸材とされた。 60年重要無形文化財保持者に認定。 63年文化功労者。日本芸術院会員。

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