小池百合子東京都知事が昨年9月、衆院解散直前に結成した国政政党。憲法観や安全保障政策の違いを理由に、合流を目指した民進党議員を個別に排除する方針を提示。反発した一部の民進議員らは、枝野幸男元官房長官が設立した立憲民主党に加わった。小池氏への批判が集中して衆院選は失速し、50議席獲得にとどまった。小池氏は同11月に代表を辞任し、玉木雄一郎衆院議員が後任に就いた。玉木氏は民進との統一会派結成を目指したが、民進内の反発で頓挫した。
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日本の政党。2017年(平成29)9月、東京都知事の小池百合子(1952― )を中心とする地域政党「都民ファーストの会」が国政に進出する形で結党した。野党第一党の民進党との合流による政権交代を目ざしたが、小池の護憲・リベラル派議員に対する排除発言などが響いて希望の党ブームを起こすことに失敗。その後、野党勢力が立憲民主党、国民民主党などに分裂して所属国会議員が流出し、2018年7月時点で所属国会議員5人(衆議院2人、参議院3人)の小政党である。代表は元神奈川県知事の松沢成文(しげふみ)(1958― )。略称は希望。党本部は東京都千代田区永田町。党名は小池の政治塾「希望の塾」に由来する。憲法改正、安全保障制度の強化、拉致(らち)問題の早期解決、地方分権などを訴える保守政党である。消費増税の凍結も掲げている。
結党時に小池が代表につき、民進党、自民党、日本のこころの一部議員等が合流して結党した。2017年の衆院選を控え、民進党は希望の党への合流を決めたが、小池が安全保障政策や憲法に関する理念が異なる議員や「三権の長」経験者の排除を打ち出したため、民進党の枝野幸男(えだのゆきお)(1964― )らが護憲・リベラル派議員を中心に立憲民主党を結党して分裂。小池が衆院選に出馬しなかったことも重なり、希望の党人気は失速し、選挙結果は公示前の57議席を下回る50議席にとどまった。衆院選敗北の責任をとって2017年11月、小池が代表を辞任し、後任に玉木雄一郎(1969― )がついた。2018年5月には、希望の党は玉木を代表とする国民党と、松沢成文を代表とする希望の党に分党し、さらに国民党は届出を行った日に解散し、民進党が名称変更して発足した国民民主党と合併した。
[矢野 武 2018年10月19日]
(2017-9-27)
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