〈近江・若狭・越前寺院神社大事典〉
「延喜式」神名帳に栗太郡内として「
創建年代は未詳だが、永正七年(一五一〇)成立という神縁年録写によれば、この神は
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
滋賀県大津市神領(しんりょう)に鎮座。日本武尊(やまとたけるのみこと)を祀(まつ)る。景行(けいこう)天皇46年に、日本武尊の御子の建部稲依別王命(たけべいなよりわけおうのみこと)が淡海(おうみ)国(近江、滋賀県)神崎(かんざき)郡建部(たけべ)郷千草嶽(ちくさだけ)に日本武尊を奉斎、その後675年(天武天皇4)建部公安麿(たけべのきみやすまろ)は勅命により栗太(くりた)郡勢多(せた)郷大野山(おおのやま)に遷座し、さらに755年(天平勝宝7)建部公伊賀麿(いがまろ)により山麓(さんろく)の現社地に遷宮した。近江国栗太郡の延喜(えんぎ)式内社であり、往時は近江国の一宮(いちのみや)を称した。旧官幣大社。例祭日は4月15日。8月17日の納涼船幸祭には、篝火(かがりび)をつけた御座船(ござふね)が瀬田川を往来する。社蔵の女神坐像一躯(ざぞういっく)、文永(ぶんえい)7年(1270)刻銘の石灯籠(いしどうろう)一基は、ともに国の重要文化財。
[二宮正彦]
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