コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

強靭鋼 きょうじんこうhigh strength steel

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

強靭鋼
きょうじんこう
high strength steel

一般に構造用鋼として用いられている鋼のうち,特に強度と靭性を強化したものをいう。日本工業規格 JISによると,中炭素鋼クロム鋼ニッケル鋼,クロム=モリブデン鋼ニッケル=クロム=モリブデン鋼などがこれにあたる。このほかに,焼入性を向上させるためクロム鋼にホウ素を添加したものなどがある。これらの鋼は熱処理を施されたときにのみその強さと靭性を発揮する。一般的には熱処理温度 550~650℃付近で,引張り強度 700~1000Mpaのものが多い。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

強靭鋼
きょうじんこう
high strength steel

ねばり強い低合金(合金元素量が1%前後)構造用鋼。引張り強さが1000~2000メガパスカル程度のもので、これより強力な鋼を超強靭鋼という。炭素を0.3~0.4%含むほか、クロム、マンガン、ニッケル、モリブデンなどを1%前後含む、いわゆる構造用合金鋼はこれに属し、焼入れ後650℃付近で焼き戻して使用される。歯車や車軸など靭性を要求される機械部材に用いられる。
 炭素含有量が0.2%前後の低合金鋼は焼入れ状態でもかなり高い靭性を示すので、この種の鋼は焼入れ後200℃付近で焼き戻して使用され、マルテンサイト鋼ともよばれる。これらは超強靭鋼の一種であり、航空機の脚の材料などに用いられる。[須藤 一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

強靭鋼の関連キーワードクロム=モリブデン鋼ホウ素鋼愛知製鋼高張力鋼IN鋼須藤

今日のキーワード

天網恢恢疎にして漏らさず

《「老子」73章から》天の張る網は、広くて一見目が粗いようであるが、悪人を網の目から漏らすことはない。悪事を行えば必ず捕らえられ、天罰をこうむるということ。...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android