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当用漢字 とうようかんじ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

当用漢字
とうようかんじ

1946年内閣訓令第7号,同告示第 32号で公布された「当用漢字表」に載っている 1850字の漢字をいう。「当用」とは,日常生活の当座の用に使うものとでもいう意味で,「法令・公用文書・新聞・雑誌および一般社会で,使用する漢字の範囲を示したもの」である。 48年には「当用漢字音訓表」,49年には「当用漢字字体表」が公布されて音訓と字体が定められた。 48年「当用漢字別表」が公布され,1850のうち 881字がいわゆる「教育漢字」とされた。また別に「人名用漢字別表」が 51年に公布され,当用漢字以外でも人名に用いてさしつかえないものとして 92字が認められた。なお,54年に国語審議会が「当用漢字表補正試案 (当用漢字補正資料) 」を出し,28字の入替えを提案。この漢字制限に対し,いろいろの反対論も出された。 73年新たに「当用漢字音訓表」が公布され,同付表で「田舎」 (いなか) ,「お母さん」 (おかあさん) などが認められることになった。なお,人名漢字についても 76年に「人名用漢字追加表」が公布されて 28字が追加になった。また,77年に国語審議会から「当用漢字表」に代るものとして 1900字から成る「新漢字表試案」,79年には 1945字から成る「常用漢字表案」が出され,81年3月には「常用漢字表」が国語審議会答申として公表された。これを受けて同年 10月には「常用漢字表」「新人名用漢字表」が告示された。

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デジタル大辞泉の解説

とうよう‐かんじ〔タウヨウ‐〕【当用漢字】

現代国語を書き表すために、日常使用する漢字の範囲を示すものとして、国語審議会の答申に基づき、昭和21年(1946)11月16日、内閣訓令・国告示として公布された「当用漢字表」に掲げられている1850字の漢字。のち「当用漢字音訓表」「当用漢字字体表」「当用漢字別表(教育漢字)」が定められたが、昭和56年(1981)10月、当用漢字にかわるものとして、当用漢字に95字を追加した「常用漢字表」が内閣告示・同訓令として公布された。→常用漢字

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百科事典マイペディアの解説

当用漢字【とうようかんじ】

漢字制限を目的として,現代国語を書き表すために,日常使用する漢字の範囲を定めた当用漢字表にある1850の漢字。1946年国語審議会の答申に基づき,内閣告示により当用漢字表と現代かなづかいが公布され,次いで当用漢字音訓表,当用漢字字体表によって,音訓・字体が定まった。
→関連項目漢字制限国語国字問題国語審議会振り仮名略字

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世界大百科事典 第2版の解説

とうようかんじ【当用漢字】

日常生活に使用する漢字の範囲として,1946年11月に内閣訓令および告示によって公布された〈当用漢字表〉にある1850種の漢字。48年には〈当用漢字別表〉が公布され,1850字のうち881字は義務教育で学ぶべき漢字,すなわち教育漢字とされた。音訓表,字体表もおのおの公布され,人名漢字についても制限が加えられた。その後の改定を経て,今日では〈常用漢字表〉が〈漢字使用の目安〉とされている。常用漢字【山田 武】

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大辞林 第三版の解説

とうようかんじ【当用漢字】

1946年(昭和21)国語審議会の答申に基づき政府が告示した「当用漢字表」に載っていた一八五〇字の漢字。現代国語を書き表すために、日常使用される漢字の範囲を示したもの。のち48年当用漢字音訓表・当用漢字別表(教育漢字)、49年当用漢字字体表などが定められたが、81年新たに常用漢字表が告示され、ほとんどその中に取り入れられた。 → 常用漢字

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

当用漢字
とうようかんじ

1946年(昭和21)11月から81年10月まで用いられた「当用漢字表」に掲げられた1850字の漢字。81年廃止、新しく定められた「常用漢字表」に吸収された。「当用漢字表」は、第二次世界大戦後、漢字乱用の弊を除く目的で、法令・公用文・新聞雑誌および一般社会で使用する漢字の範囲を示すとして、国語審議会の答申に基づき内閣訓令・告示として1946年に公布され、「同別表」(教育漢字881字、1948年)、「同音訓表」(1948年、のち73年改訂)、「同字体表」(當→当、藝→芸などの簡略字体採用、1949年)、「人名用漢字別表」(1951年)などを伴って、公用文、新聞その他に採用され、小・中・高の学校教育にも適用された。国語表記の簡易化を目ざす施策であったが、1974~82年の国語審議会の審議を経て、「常用漢字表」に席を譲った。当用漢字は、字体表・音訓表も含めて、それに包摂されている。[林 巨樹]

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世界大百科事典内の当用漢字の言及

【国語国字問題】より

…したがって,漢字の負担といっても無限大なのではない。そこで官庁や新聞で使用する文字を制限しようとしたものが当用漢字字(1946告示)で,義務教育のうちに書取りができるようにというのが教育漢字881字(1948告示)であるが,その選択にあたって使用頻度調査とか,複合語形成度調査とかを事前におこなわずに定めたもので,選択の基準は確立されていなかった。その後(1951),人名に用いる漢字92字が別表として追加され,後述のように字数はさらに増える。…

【常用漢字】より

…漢字使用の目安というが,その目安については特に注を設けて,〈この表を無視してほしいままに漢字を使用してもよいというのではなく,この表を努力目標として尊重することが期待される〉と述べる一方で,〈この表を基に,実情に応じて独自の漢字使用の取決めをそれぞれ作成するなど,分野によってこの表の扱い方に差を生ずることを妨げない〉とも述べている。常用漢字の前身である〈当用漢字〉が〈現代国語を書きあらわすために,日常使用する漢字の範囲〉と規定されて,漢字使用を制限する趣旨が強調されたのに対して,今度はゆるやかな標準として示された。当用漢字表が終戦直後の革新的情勢に対応するのに対して,常用漢字表は戦後30年続いた泰平的ムードに対応する。…

【正書法】より

…初期のワープロがいちいち漢字か仮名か字種を選定(指定)するようにつくられていたのもこの表記意識の反映である。また,国語審議会の〈正書法について〉という報告(1956年7月5日)が反発を招いて,当用漢字表以下の見直しを迫られるにいたったのもそのためと考えられる。しかし,現代では,《万葉集》で5通りに書かれた〈山〉が〈山〉一つに定着しつつある。…

※「当用漢字」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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