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日本茶 ニホンチャ

デジタル大辞泉の解説

にほん‐ちゃ【日本茶】

日本でつくられる茶。特に、緑茶をいう。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

食の医学館の解説

にほんちゃ【日本茶】

《栄養と働き》


 お茶はアジアの亜熱帯地域を原産とするツバキ科の植物です。お茶を飲む習慣は4000~5000年前に中国ではじまったとされ、日本には聖徳太子の時代に、仏教とともに伝来したと考えられています。
 当初、もっぱら薬として利用されていたお茶が一般に広まるのは、鎌倉時代の僧・栄西(えいさい)が抹茶(まっちゃ)を日本に伝えてから。その後、千利休(せんのりきゅう)によって茶道の体系が完成し、さらに江戸時代に入ると、現在と同様に煎茶(せんちゃ)として飲む習慣が一般的となります。
 このように、もとをたどると中国伝来の文化であるお茶ですが、日本に伝わってからは独自の発達を遂げました。
 そんな日本茶が中国茶と大きく異なるのが、茶葉の発酵法です。
 お茶の葉は摘み取った直後から、自身のもつ酸化酵素の働きで発酵をはじめます。この発酵のさせ方に多彩な種類のある中国茶や紅茶に対し、日本茶は発酵をさせない緑茶のみ。また、発酵を止める加熱法も、中国の緑茶が釜煎(い)りでの加熱なのに対し、日本のお茶は大半が蒸気で蒸(む)しています。
 そのため、日本茶はお茶独特のうまみや渋み、青っぽい香りが、より鮮明に味わえるのが持ち味です。
 以下に、おもな日本茶の製法とその特徴を挙げておきます。
煎茶/もっとも一般的な日本茶。日光をあてて育てた茶葉を蒸して揉(も)み、乾燥したもの。甘み、渋み、香りのバランスのよさが持ち味。
玉露/畑におおいをかけ、日光をさえぎって育てた茶葉でつくられる高級茶。うまみ、甘みが強く、香り高い。これをひいたものが抹茶。
番茶/伸びすぎてかたくなった茶葉や、茶畑の刈り込みでとれた茶葉でつくられるお茶。渋みが強めで、すっきりした味わいが持ち味。
・ほうじ茶/番茶を焙烙(ほうろく)で煎ったお茶で、特有の香ばしさが特徴。カフェインやタンニンが少なく、刺激が弱いので子どもやお年寄りにも好適。
・玄米茶/番茶や煎茶に、煎った玄米を混ぜたお茶。ほうじ茶とは異なった香ばしさがあり、日常用のお茶として人気が高い。
粉茶/製造途中でできる、茶葉の粉だけを集めたお茶。煎茶のものと玉露のものがある。味が濃く、寿司屋のお茶としておなじみ。
〈ビタミン、ミネラルに加え、健康成分のカテキンを豊富に含有〉
○栄養成分としての働き
 日本茶に含まれる栄養素は、基本的に中国茶や紅茶と共通しており、その茶葉はカルシウム、カリウム、鉄、カロテンなどを豊富に含んでいます。ただ、発酵を行っていないために、生の葉の成分がそのまま残っているところが大きなちがいで、烏龍(ウーロン)茶や紅茶には、ほとんど含まれないビタミンCを含んでいるほか、抹茶にはビタミンEもかなり含まれています。
 さらに、抗酸化力の強いエピガロカテキンガレートというカテキンが非常に豊富なところも、日本茶の大きな特徴。
 このカテキンには、コレステロール値、血糖値の上昇を抑制する作用のほか、血栓(けっせん)の生成防止や、活性酸素の中和などの働きがあります。また、病原性大腸菌O(オー)―157に対する抗菌作用が話題となったことで知られるとおり、強い殺菌力があり、細菌のだす毒素の活性を抑える力ももっています。
 こうした成分の働きにより、日本茶は眠気をさまし、疲労、二日酔いの回復に役立つほか、かぜ、高血圧、脂質異常症、動脈硬化、血栓症、脳梗塞(のうこうそく)、糖尿病、老化、食中毒、口臭、口内炎(こうないえん)、むし歯の予防にも有効。うがいに使えば、のどの痛みをやわらげる効果もあります。
〈栄養成分をまるごととれる抹茶に注目〉
 ところで、日本茶の飲み方として、煎茶以上に注目したいのが抹茶(まっちゃ)です。茶葉に含まれている成分は、煎茶のようにお湯に抽出した場合、含有量全体の3分の1程度しか溶けださず、とくに脂溶性ビタミンのカロテン、D、Eなどは大半が茶殻(ちゃがら)のほうに残ってしまいます。
 しかし、抹茶は茶葉そのものを粉にして飲むわけですから、これらのお湯に溶けださない成分も、残らず摂取することができるのです。とくに、二日酔いには1杯の抹茶がたいへん効果的。茶道の先生に長寿で健康な人が多いのは、抹茶のおかげとよくいわれますが、それもこうした話と無関係ではありません。
 また、同様の観点から、煎茶を飲んだ場合も、残った茶殻を捨ててしまうのは、たいへんもったいない話です。茶殻は野菜として食べられるので、料理に使って、残っている栄養素をしっかり利用しましょう。

《調理のポイント》


 先にも述べたとおり、茶葉の発酵という点からみた場合、日本茶はすべて不発酵の緑茶です。しかし、その成育法やお茶にする部位によって、さまざまな種類の日本茶があり、味わいもそれぞれ異なっているのは、ご存じのとおり。代表的なものとしては、煎茶、玉露(ぎょくろ)、番茶、ほうじ茶、玄米茶(げんまいちゃ)、粉茶(こなちゃ)などがあげられます。
 じっくり、お茶の香りやうまみなどを味わいたいときには玉露、のどを潤すのにたっぷり飲みたいときには、番茶やほうじ茶といった具合に、持ち味によって使い分けてください。
 日本茶をおいしく入れるには、煎茶の場合、80度程度のお湯100mlに茶葉約5gを入れ、1分間蒸(む)らして注ぐのが基本。同様の分量で、番茶やほうじ茶には100度の熱湯を使い、玉露の場合、60度程度の湯で2分間ほど蒸らすようにします。
 日本茶を選ぶ際に気をつけるポイントは、色が鮮やかで香り高く、よく乾燥したものを選ぶこと。玉露のように高級なお茶は、大きさがそろっていて、細くきれいによりが入ったものが良品です。また、安いお茶にくらべると、上質なお茶は味や香りがよいうえ、栄養素も豊富で、一度入れた茶葉で何回も楽しめます。その意味で、ある程度の値段の品を買ったほうが、結果として得といえるでしょう。
〈保存は冷蔵庫で早めに使いきる〉
 保存する場合は、密閉できる容器に入れて、冷蔵庫で保存するのが絶対条件。それでも、日本茶は湿気を吸いやすく、鮮度の落ちるのが早いため、蓋(ふた)の開閉の間に品質が劣化してしまいます。風味や栄養素をそこなわないためにも、少量ずつ買って、どんどん使いきるのがベストです。
○注意すべきこと
 中国茶と同様、日本茶も空腹時に濃いものを飲んだり、一度に飲みすぎることは、胃に負担をかけるので好ましくありません。また、一度入れたあと、長い時間置いてあったものも、タンニンが変質して胃腸によくないので、飲むのは避け、新しい茶葉を使うようにしてください。

出典 小学館食の医学館について 情報

大辞林 第三版の解説

にほんちゃ【日本茶】

(紅茶やジャスミン茶などに対して)緑茶のこと。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

飲み物がわかる辞典の解説

にほんちゃ【日本茶】


日本で作られる茶の総称不発酵茶(茶の葉を摘採後ただちに蒸すなどして加熱し、葉を酸化させずに作るもの)である緑茶が大部分を占め、煎茶、番茶、玉露、玉緑茶、抹茶などがある。

出典 講談社飲み物がわかる辞典について 情報

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