仏教の用語。道すなわち悟りを完成するという意。悟りを開いて仏と成ることであるから成仏と同じ意味であり、また得仏(とくぶつ)、成正覚(じょうしょうがく)などともいう。釈尊(しゃくそん)は35歳のときにブッダガヤの菩提樹(ぼだいじゅ)の下で覚(さと)り(無上正等覚、無上菩提)を開いてブッダ(覚者)となったと伝えられ、これを中国・日本では一般に成道とよぶ。八相(はっそう)成道というのは、釈尊の生涯の八つの大きなできごと(八相)のうちで、成道がとくにその中心をなす重要なできごとであることを表す。成道の年時には異説が多いが、中国・日本では12月8日(臘八(ろうはち))説が行われ、この日に修める法要を成道会(え)、禅宗では臘八会といい、とくに禅宗で重視する。南方仏教諸国ではベーサーカ月(インド暦第2月で、太陽暦4~5月に相当)の満月の日が成道の日であるとする。
[藤田宏達]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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