出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
千葉県北西部,利根川と手賀沼にはさまれた両総台地の北端にある住宅都市。1970年市制。人口13万4017(2010)。近世,利根川の河港であった東端の布佐は銚子から生魚を運んで開く魚市場でもあった。また同じく河港であった我孫子は水戸街道の宿場町として栄えた。明治末に国鉄常磐線と成田線が開通して,河港は衰えた。市域は野菜や花を栽培する近郊農業地であり,東京へ野菜の行商にでる農家の主婦が多かった。近年はJR常磐線や地下鉄千代田線で東京への便がよくなり,台地上の住宅地造成がさかんで,人口が急増している。台地に子の神山古墳群(60基)があり,湖北駅近くに将門の石井戸や将門神社など平将門に関する史跡が多い。明治~昭和初期には南に手賀沼を望むこの地を愛して,志賀直哉,武者小路実篤,杉村楚人冠らが移り住んだ。
執筆者:菊地 利夫
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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