デジタル大辞泉 「打板」の意味・読み・例文・類語 うち‐いた【打(ち)板】 1 廊下と廊下の間に橋のように渡す歩み板。2 牛車ぎっしゃに乗り降りするときに、簀すの子の板敷きから車に渡す板。3 鷹匠たかじょうが鷹の糞ふんを受けるのに用いる板。4 地面に座るときに敷く方形の厚板。また、陣中で敷き皮の代わりに用いる、脚付きの板。「小庭に―をしきて火をおこす」〈続古事談・一〉 だ‐ばん【打板】 禅寺などで、時刻を知らせる合図に魚板を打つこと。また、その魚板。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「打板」の意味・読み・例文・類語 うち‐いた【打板】 〘 名詞 〙① 廊下と廊下の間に橋のように渡してある取りはずしのできる歩み板。打橋。[初出の実例]「打板とて、船の歩板(あゆみいた)の如き物をも用ふる事あり」(出典:家屋雑考(1842)二)② 牛車(ぎっしゃ)に乗り降りするときに車寄せの板敷から車に渡す板。[初出の実例]「休幕にうち板をまうけて車を寄す」(出典:竹むきが記(1349)上)③ 鷹匠が鷹のふんを受けるのに用いた板。円形で、黒塗、薄いへりがある。→うち。④ 地上にすわるときに敷く方形の厚板。打ち板の座。[初出の実例]「小庭にうちいたをしきて火をおこす」(出典:続古事談(1219)一)⑤ 陣中で敷皮のかわりに用いる板。裏に脚が付いている。[初出の実例]「大薙刀(なぎなた)の真中にぎり、うちいたの上に立ちけり」(出典:義経記(室町中か)八) ちょう‐はんチャウ‥【打板・長板・打版】 〘 名詞 〙① 寺で時などを知らせるために打ち鳴らす青銅または鉄で作った板。雲版(うんばん)。[初出の実例]「長板と云は、打時の打ち様の名ぞ。版の名ではないぞ。雲のなりにしたほどに雲板と云ぞ」(出典:百丈清規抄(1462)四)② 紋所の名。①を種々に図案化したもの。打板、三つ打板、打板菱など種々ある。打板@三つ打板 だ‐ばん【打板】 〘 名詞 〙 禅寺などで、時刻を知らせる合図に魚板(ぎょばん)を打つこと。また、その魚板。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例