抵抗温度計(読み)ていこうおんどけい(英語表記)resistance thermometer

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

抵抗温度計
ていこうおんどけい
resistance thermometer

金属または半導体電気抵抗と温度との関係を利用して,電気抵抗を測定し温度を知る温度計。ブリッジ式として感度を上げている。ある種の抵抗体は広い温度範囲にわたって電気抵抗の温度変化が規則的なので,精密測定が容易である。また経年変化が少く,遠隔測定,自動記録,自動制御に適するので,抵抗温度計は精密測定用および工業用に広く用いられる。測温抵抗体には白金,コバルトなどと半導体のサーミスタ (抵抗の温度変化がきわめて大きい) が用いられる。精密な白金抵抗温度計は国際実用温度目盛りで 13.81Kから 903.89Kの間の標準温度計に採用されている。これ以下の極低温用の抵抗体には炭素やゲルマニウムが用いられる。一般工業用には,ニッケル,銅,サーミスタを用いた抵抗温度計が 150℃以下で実用されている。また身近な例として電子体温計がある。

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百科事典マイペディアの解説

抵抗温度計【ていこうおんどけい】

金属または半導体の電気抵抗が温度とともに規則正しく増加するのを利用し,抵抗を測定することにより温度を知る温度計。最も一般的なものは白金抵抗温度計で,雲母または磁器製の薄板に白金線を巻き,磁器,石英ガラスまたはニッケル製の保護管に封入する。精度が高く,測定範囲は約−260〜1000℃。
→関連項目極低温高温計ボロメーター

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世界大百科事典 第2版の解説

ていこうおんどけい【抵抗温度計 resistance thermometer】

金属または半導体の電気抵抗が温度とともに変化する現象を利用した温度計。金属材料としては,白金がもっとも多く用いられるが,ニッケル,銅が用いられることもある。これらの金属を細線にしたもの(素線)を巻きわくに巻き,所要の導線(内部導線)と絶縁体を付加して保護管に納めたものを測温抵抗体という。素線が不純物やひずみの悪影響を受けるのを防ぐため,素材の純度,素線の巻き方,測温抵抗体の熱処理などに注意して製作する必要がある。

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大辞林 第三版の解説

ていこうおんどけい【抵抗温度計】

金属または半導体の電気抵抗の温度変化を利用した温度計。摂氏マイナス200~プラス700度まで測定可能であり、しかも精度が高い。白金が多く用いられる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

抵抗温度計
ていこうおんどけい

金属、半導体の電気抵抗値が温度依存性をもっている性質を利用した温度計。一般に再現性がよいために研究計測用に広く利用されている。図Aに示すように、金属の電気抵抗はほぼ温度に比例する性質を示す。一方、半導体の電気抵抗はほぼ温度に逆比例する。この性質を用いて白金線温度計は20~1500K(絶対温度)の広範囲にわたる温度測定に用いられる。半導体酸化物を用いたサーミスター温度計は、目的とする温度領域で最大感度を示すように作成できるので、100~400Kにおける簡易計測に便利である。10K以下の低温では図Bのゲルマニウム温度計またはシリコン温度計などが用いられる。また電子回路用の1/8ワット炭素抵抗も低温用温度計として有用である。これらの電気抵抗の測定は、電位差計またはホイートストン・ブリッジ(ブリッジ回路の一つ)を用いて行う。[渡辺 昂]

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世界大百科事典内の抵抗温度計の言及

【温度計】より

…18世紀に入ると,G.D.ファーレンハイト,A.セルシウスらによって温度目盛の基準化が進められ,バイメタルを利用した温度計も考案された。19世紀の物理学の進展は,温度の概念に熱力学的および統計力学的な基盤を与えるとともに,電磁気現象や熱放射現象を利用する温度計,すなわち熱電対を利用した熱電温度計,金属や半導体の電気抵抗が温度によって変わることを利用した抵抗温度計,物体からの放射エネルギーの量を測定する放射温度計,輝度を標準の電球と比較して温度を測る光高温計などの発明をもたらし,また,温度測定の統一的な基準となる熱力学温度の単位の構想や,気体液化による低温の利用,電流の熱作用による高温の発生などを可能にした。これらの傾向は,産業技術の展開と表裏の関係をなし,一方で,産業用温度計の開発,汎用(はんよう)化を促し,他方で,極低温や超高温の分野における研究と利用,ひいてはこれらの極端な温度を測定する技術への多彩な挑戦を誘い出して,今日に及んでいる。…

※「抵抗温度計」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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