デジタル大辞泉
「撓む」の意味・読み・例文・類語
たお・む〔たをむ〕【×撓む】
[動マ四]曲がる。傾く。たわむ。
「花が咲いては―・うだ枝に実がなる」〈田植草紙〉
[動マ下二]曲げる。傾ける。
「稲の柱をおし―・めねば扱かれぬ」〈田植草紙〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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たわ・む【撓】
- [ 1 ] 〘 自動詞 マ行五(四) 〙
- ① 押されて曲がる。また、ゆるんで弧をえがいた状態になる。しなう。ゆがむ。たわれる。〔享和本新撰字鏡(898‐901頃)〕
- [初出の実例]「花は〈略〉枝もたわむばかり咲き乱れたり」(出典:源氏物語(1001‐14頃)若菜下)
- ② 心が一途でなくなる。心がゆるむ。心弱くなる。また、気持が他の方向にそれる。たゆむ。
- [初出の実例]「ますらをの 心は無しに 手弱女の 思ひ多和美(タワミ)て たもとほり 吾はそ恋ふる 船楫を無み」(出典:万葉集(8C後)六・九三五)
- 「変じ安き心は鴻毛より軽く、不レ撓(タハマ)志は
角よりも稀也」(出典:太平記(14C後)三九)
- [ 2 ] 〘 他動詞 マ行下二段活用 〙 ⇒たわめる(撓)
たお・むたをむ【撓】
- [ 1 ] 〘 自動詞 マ行四段活用 〙 曲がる。傾く。転じて、心弱くなる。気力がゆるむ。たわむ。〔文明本節用集(室町中)〕
- [初出の実例]「葉に露がをけば枝までたをうてたるるものぞ」(出典:古活字本毛詩抄(17C前)一〇)
- [ 2 ] 〘 他動詞 マ行下二段活用 〙 曲げる。傾ける。しなわせる。
- [初出の実例]「Tauome, uru, eta(タヲムル)」(出典:日葡辞書(1603‐04))
とお・むとをむ【撓】
- 〘 自動詞 マ行四段活用 〙 たわむ。しなう。湾曲する。
- [初出の実例]「沖つ波 等乎牟(トヲム)眉引(まよびき) 大船の」(出典:万葉集(8C後)一九・四二二〇)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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