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放射線化学 ほうしゃせんかがくradiation chemistry

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

放射線化学
ほうしゃせんかがく
radiation chemistry

放射線の照射によって物質中に生じる変化を対象とした化学の分野をいう。放射線による化学的効果の研究は原子炉工学において重要な位置を占め,また放射線重合やそれに伴う架橋反応など合成化学面においても重要。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉の解説

ほうしゃせん‐かがく〔ハウシヤセンクワガク〕【放射線化学】

放射線を物質に照射したとき起こる化学変化やその利用法を研究する化学の一分野。

出典|小学館
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百科事典マイペディアの解説

放射線化学【ほうしゃせんかがく】

エネルギー放射線の物質に対する化学的作用を研究する化学の一部門。分子に放射線が作用すると,イオン化や遊離基生成がひき起こされ,次いでふつうの場合とは異なる種々の二次的な化学反応を起こす。
→関連項目原子力放射性同位元素

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世界大百科事典 第2版の解説

ほうしゃせんかがく【放射線化学 radiation chemistry】

物質に放射線が照射されると,そのエネルギーが物質に吸収され,物質を構成している原子や分子のイオン化と励起が起こる。その結果,物質中にはイオンやラジカル励起状態などきわめて化学反応性に富んだ活性種が生成され,これが種々の化学反応をひき起こす。放射線によってこのように誘起される反応を研究する化学の一分野を放射線化学と呼ぶ。放射線化学には,放射線照射後に生成する活性種の,ピコ秒やナノ秒などきわめて短い時間の挙動を追跡する初期過程の研究,放射線分解や合成反応,高分子化合物に対する照射効果やその合成・改質反応の研究などが含まれている。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
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大辞林 第三版の解説

ほうしゃせんかがく【放射線化学】

物質に放射線を照射し、それによって起こる化学変化を研究する化学の一分野。

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

放射線化学
ほうしゃせんかがく
radiation chemistry

α(アルファ)線、β(ベータ)線、γ(ガンマ)線あるいは加速粒子などのいわゆる電離性放射線を物質に照射した際におこる化学変化を取り扱う学問分野の総称。放射線が気体、液体、高分子などを通過すると、その飛跡に沿ってきわめて短時間内にこの部分の分子がイオン化あるいは励起され、これらの活性種の集団(スプール。スパーともいう)が点々と生じる。ついでスプール内で活性種は互いに反応し、やや長寿命のイオン、励起分子、ラジカル(分子の結合の切れた状態)が生じ、系全体に広がっていく。さらにこれらの活性種は拡散しつつ、互いに、あるいは他の分子と反応し、安定な最終生成物をつくる。放射線がどれだけの分子に変化を与えたかは通常G値(100電子ボルトの照射によって変化した分子数)を用いて表すが、通常の物質ではGは1~10程度であり、連鎖的に反応が進む場合は1000以上の高い値も得られている。このG値が大きいことが実用化の際の一つの目安とされる。放射線分解の際の主要な中間生成物であるラジカルはきわめて反応性に富み、その反応性を利用して新しい物質の合成などがさまざまに試みられてきたが、多くの場合ほかの反応(触媒など)によって代置できることが明らかになっている。
 応用面としては、おもに高分子の分野において研究開発が進められ、放射線によって生じるラジカルやイオンを用いて各種の重合反応、架橋反応による高分子の性質の改善(耐熱性の向上など)が行われ、包装用シート、電線の被覆材などがつくられている。また異種の高分子を結合させるグラフト重合の手法を用いて染色性、接着性などの向上が図られてきた。さらに無機化合物の合成なども試みられているが、触媒などを用いた場合に比して放射線のほうが格段に有利であるという段階にまでは達していない。放射線を用いての医療品の滅菌、食品貯蔵といった技術も開発されており、これを放射線プロセシングとよぶ。[舘野 淳]
『近藤正春・篠崎善治著『放射線化学』(『基礎原子力講座7』1980・コロナ社) ▽日本放射線化学会編『放射線化学のすすめ』(2006・学会出版センター)』

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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