整える(読み)トトノエル

デジタル大辞泉 「整える」の意味・読み・例文・類語

ととの・える〔ととのへる〕【整える/調える/▽斉える】

[動ア下一][文]ととの・ふ[ハ下二]
1 必要なものをすべてそろえる。間に合うように用意する。また、買ったりしてとりそろえる。「支度を―・える」「夕食を―・える」
2 乱れのないように形をきちんとする。「服装を―・える」「隊列を―・える」「体勢を―・える」
3 交渉・相談を成立させる。まとめる。「縁談を―・える」「商談を―・える」
4 点検して望ましい状態にしておく。調整する。「楽器の音程を―・える」「味を―・える」
[補説]多く、2は「整える」、1・3・4は「調える」と書く。
[類語]揃える・取り揃える・調う・揃う・片付ける・直す・整頓せいとんする・整理する・始末する・仕舞う・収納する・かたす

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「整える」の意味・読み・例文・類語

ととの・えるととのへる【整・調・斉】

  1. 〘 他動詞 ア行下一(ハ下一) 〙
    [ 文語形 ]ととの・ふ 〘 他動詞 ハ行下二段活用 〙
  2. ① 本来の、または正しい状態に直す。きちんとさせる。正す。整理する。整頓する。
    1. [初出の実例]「兵仗を夾み衛る、容儀粛(いつく)しく整(トトノヘ)て」(出典:日本書紀(720)継体元年正月(前田本訓))
    2. 「ととのへし賀茂の社のゆふだすき帰るあしたぞ乱れたりける〈安法法師〉」(出典:後拾遺和歌集(1086)雑四・一〇八〇)
  3. ② 凹凸がないようにそろえる。ひとつになるように合わせる。そろえる。
    1. [初出の実例]「茅茨(かや)蓋くときに、割斉(かやしりきりトトノヘ)ず」(出典:日本書紀(720)仁徳元年正月(前田本訓))
    2. 「女房達、声をととのへて泣きかなしみ給ふ」(出典:保元物語(1220頃か)下)
  4. ③ 目的をもって人や相手を集める、または、そろえる。自分の支配下におさめる。
    1. [初出の実例]「王(こきし)健児(ちからひと)を勒(トトノヘ)て、斬りて首を醢(すし)す」(出典:日本書紀(720)天智二年六月(北野本訓))
  5. ④ 秩序ある状態にまとめる。調和のとれた好もしい状態にもって行く。調整する。調節する。
    1. [初出の実例]「即(すなは)ち言を巧(たく)みて暴(あら)ぶる神を調(トトノヘ)武(つはもの)を振(ふる)ひて姦鬼(かたましきもの)を攘(はら)へ」(出典:日本書紀(720)景行四〇年七月(北野本訓))
    2. 「琴(きん)の音を離れては、なに事をか、ものをととのへ知るしるべとはせむ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)若菜下)
  6. ⑤ 夫婦としてめあわせる。結婚させる。
    1. [初出の実例]「一人にあたるをば、帝に奉りつ。そのつぎつぎ、ことごとくにととのへたなり」(出典:宇津保物語(970‐999頃)藤原の君)
  7. ⑥ 用意する。支度する。準備する。調達する。調製する。
    1. [初出の実例]「朝凪ぎに 水手(かこ)等登能倍(トトノヘ) 夕潮に 楫(かぢ)引き撓(を)り」(出典:万葉集(8C後)二〇・四三三一)
    2. 「葬礼をととのへたく思ひ侍れども」(出典:御伽草子・二十四孝(室町末))
  8. ⑦ 買う。あがなう。
    1. [初出の実例]「尾張の熱田へ、生鯛をととのへに遣はしけるが」(出典:咄本・八行整版本昨日は今日の物語(1614‐34頃))

整えるの補助注記

室町時代ごろからヤ行にも活用した。→ととのゆ(整)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

[名](スル)1 別の衣服に着替えること。特に夏冬の季節に応じて改めること。平安時代には、陰暦4月1日、10月1日に行われた。江戸幕府では、このほかに5月5日・9月9日などにも着替える定めがあった。現...

衣替えの用語解説を読む