コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

斉一説 せいいつせつuniformitarianism

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

斉一説
せいいつせつ
uniformitarianism

過去の地質現象が,現在の地質現象を進行させているのと同じ自然法則のもとで進行したとする考え。 18世紀末 J.ハットンが唱え,C.ライエルが『地質学原理』 (1830~33) のなかで的確に基礎づけた。斉一説は,当時,科学的根処がなく多分に観念論的であった天変地異説などに打撃を与え,近代的地質学の礎となった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

デジタル大辞泉の解説

せいいつ‐せつ【斉一説】

過去の地質現象は、現在の自然現象と同じ作用で形成されたとする考え。J=ハットンが唱え、C=ライエルが強調。「現在は過去を解く鍵(かぎ)」という言葉で表される。斉一観。→天変地異説

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

百科事典マイペディアの解説

斉一説【せいいつせつ】

地質学的過去にも現在と同じ地質作用が起こっており,それらは一連の現象であるとする考え。ハットンが提唱,ライエルが確立した。中世の宗教的自然観を打破し,近代的地質学の確立に重要な役割を果たした。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト百科事典マイペディアについて 情報

岩石学辞典の解説

斉一説

地質学の学説で,以前の地質学的な過程および事件は,現在の過程に照して評価すべきであると主張するもの[Hutton : 1795].

出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報

世界大百科事典 第2版の解説

せいいつせつ【斉一説 uniformitarianism】

〈さいいつせつ〉ともいう。イギリスのJ.ハットンは《地球の理論》(1788)の中で,自然の法則は地球が太陽系の一員であるかぎり,過去・現在を通じて不変であるとする考えから,過去の地質現象は現在の自然現象の注意深い観察によって知ることができると説いた。この考えは後に斉一説と呼ばれた。斉一説によって,従来の思弁的地質学は科学的地質学に置き換えられた。1830年代に出版されたC.ライエルの《地質学原理》は斉一説の普及に貢献した。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について 情報

大辞林 第三版の解説

せいいつせつ【斉一説】

過去の地質現象は、現在の自然現象と同じ作用で行われたとする考え。一八世紀末 J =ハットンが唱え、1830年代 C =ライエルが確立した。「現在は過去を解く鍵」と表現される。 → 天変地異説

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

斉一説
せいいつせつ

過去の地質時代におこった諸現象も、現在働いていると同じ自然の法則に従って生起したとする説、ないし自然観。簡単に「現在は過去の鍵(かぎ)である」と表現される。18世紀中ごろイギリスのハットンによって提唱され、19世紀同じくイギリスのライエルによって広められた。進化論のダーウィニズムにも影響を与えたといわれる。ハットンは野外の観察を重視し、事実に基づいて次のように主張した。すなわち、たとえ急激な変動があったようにみえても、長時間かければ現在も作用しているような緩慢な作用でも形成されうるとした。これはフランスのキュビエのカタストロフィズムcatastrophism(天変地異説)に対するもので、近代地質学の基礎を築く考え方である。現行説(アクチュアリズム)ともいう。[岩松 暉]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典内の斉一説の言及

【古生物学】より

…この論争自体はキュビエの勝利に終わったが,天変地異説の方はC.ライエル(1797‐1875)の《地質学原理》(1830)で否定されることになった。ライエルの思想は〈斉一説uniformitarianism〉といわれ,〈現在は過去の鍵である〉ことを強調している。19世紀の第2四半期は産業革命のさなかであって,キュビエ以来の生物学的研究とスミスにより刺激された層位学的研究の結びつきが強化され,化石の層位学上の実用的価値が石炭のような地下資源開発の面で認められていった。…

【古生物学】より

…この論争自体はキュビエの勝利に終わったが,天変地異説の方はC.ライエル(1797‐1875)の《地質学原理》(1830)で否定されることになった。ライエルの思想は〈斉一説uniformitarianism〉といわれ,〈現在は過去の鍵である〉ことを強調している。19世紀の第2四半期は産業革命のさなかであって,キュビエ以来の生物学的研究とスミスにより刺激された層位学的研究の結びつきが強化され,化石の層位学上の実用的価値が石炭のような地下資源開発の面で認められていった。…

【地形】より

…山地で起伏量1000m以上を大起伏山地,300m以上を中起伏山地,100~300mくらいを小起伏山地などと分けるが,この区分基準は対象地域と目的によって変化させて差支えない。
[地形の系統的認識]
 海,山,川,崖など地形の経験的認識は人類の生活の歴史とともに古いが,系統的認識は18世紀末のイギリスの地質学者による〈斉一説〉に端を発している。すなわち,J.ハットンが唱道し,C.ライエルによって広められた同説によると,〈現在地表に見られる地学的諸現象と同じような過程で,地球創生以来地形がつくられ続けてきた〉のである。…

※「斉一説」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

斉一説の関連キーワードプレーフェアプレイフェア同一過程説地形学地史学科学史