新左翼(読み)シンサヨク

  • 新左翼 new left

百科事典マイペディアの解説

ニューレフトとも。既成のマルクス主義社会主義運動を批判し,大衆社会における新たな左翼革命運動の創造をめざす全世界的な運動。学生,知識人が中心勢力。狭義には,現状を固定的にとらえる平和共存路線に抗して,1960年英国で創刊された《ニュー・レフト・レビュー》に集まる人びとの運動をさす。→全共闘運動緑の党
→関連項目永田洋子ポリティカル・コレクトネス

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世界大百科事典 第2版の解説

一方において後期資本主義体制下における大規模な構造転換に直面し,他方,現存する社会主義体制下における抑圧的現実を目のあたりにしながらも,いぜんとして古色蒼然たる教条に固執し神格化された政治的権威に盲従している既成左翼old leftのあり方を反省し,この変化しベールのはがれた現実状況に見合った社会変革と人間変革の同時達成をはかろうとする運動勢力のことを新左翼(ニューレフト)という。したがって,それは〈社会的ケインズ主義〉の採用によって成立した〈豊かな社会〉と〈福祉国家〉のもとにおける労働者階級の体制内存在への転換というきびしい現実を見据えると同時に,官僚制化し権威主義化したスターリン主義的体制下における〈人間主義的社会主義〉の衰微という現実にも注目するという複眼構造をもった左翼運動である。

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大辞林 第三版の解説

先進資本主義諸国で、1950年代末から60年代末にかけて、高度資本主義が生み出した管理社会的状況に反発するとともに、既成左翼を批判して登場した左翼勢力の総称。

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精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙 (New Left の訳語) 一九六〇年代以後世界的に台頭し、旧来の左翼運動と一線を画しつつあらたな社会変革、世界革命などをめざした反体制運動、またその思想家、活動家などの総称。ニューレフト。
※されどわれらが日々(1963)〈柴田翔〉第二の章「学者としての将来、進歩的知識人、サルトルばりの新左翼としての将来は保証され」

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世界大百科事典内の新左翼の言及

【対抗文化】より

…〈すべてを権威的把握におしこめてしまう言語からの解放の第一歩は,どこかへ行けば言語の外になってしまうような場所があるという実感をもつこと〉(D.ラミス)だったから,マリファナやLSDなどのドラッグによる〈トリップ〉,ロック・ミュージック,サイキデリック・アート,非正統的な諸宗教が空前の流行をよんだ。それらに媒介されて〈拡張された〉意識によって,テクノクラシーのもとで支配的な権威を与えられている〈客観的〉意識から解放された〈著しく個人至上主義的な共同体感覚〉に基盤を置くニューレフト(新左翼),ヒッピーコミューン生活者によって対抗文化は担われた。 〈対抗文化〉という概念を社会的に確立したローザクTheodore Roszakの《対抗文化の形成》(1968)によれば,その核心にあるのは近代合理主義のもたらした科学的世界観を相対化する,シャーマニズム的な世界観の導入だった。…

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