日立[市](読み)ひたち

百科事典マイペディア 「日立[市]」の意味・わかりやすい解説

日立[市]【ひたち】

茨城県北東部,太平洋に面する市。1939年市制。中心市街は日立鉱山日立製作所とともに発展,国道6号線,常磐線常磐自動車道に沿う。天正年間に発見された日立鉱山はもと赤沢銅山といい,1905年久原房之助が買収し日立鉱山となってから急速に発展した。1920年日立製作所の設立により日本の代表的な鉱工業都市となった。同社の電機,産業機械などの大工場群のほか多くの下請工場が集中して市の製造品出荷額は1兆1240億円(2003)を上げ,北関東最大の工業都市に成長。1959年には久慈川河口に日立港が建設され,商港,外材輸入基地として機能している。1960年代の貿易自由化後,日立鉱山は規模を縮小し1981年終掘となった。5月3〜5日の神峰(かみね)神社祭礼には日立風流物が公開される。2004年11月多賀郡十王町を編入。東日本大震災で,市内において被害が発生。225.74km2。19万3129人(2010)。
→関連項目企業城下町

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android