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日立風流物 ひたちふりゅうもの

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

日立風流物
ひたちふりゅうもの

茨城県北東部,日立市神峰神社(かみねじんじゃ)の大祭で仕掛け人形のある巨大な山車が出る行事。山車は高さ 15m,幅 3~8mほどもあり,前方を館,後方を裏山といい,ともに人形が仕掛けられている。人形の演目は太平記太閤記忠臣蔵などそれぞれの山車によって異なり,人々を驚かせる工夫が込められている。以前は 5月の初めに臨時祭として行なわれていたが,近年は 4月の日立桜まつりに行なわれる。1977年国の重要無形民俗文化財に指定。2009年国際連合教育科学文化機関 UNESCO世界無形遺産に登録されたが,2016年に「山・鉾・屋台行事」の一つとして,他の 32の祭りとともに一括登録された。(→風流

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デジタル大辞泉の解説

ひたち‐ふうりゅうぶつ〔‐フウリウブツ〕【日立風流物】

茨城県日立市の神峰(かみね)神社の祭礼に出す山車(だし)と、その上で行われるからくり人形芝居。山車は高さ約15メートル、5段に分かれた舞台上で「太平記」や「仮名手本忠臣蔵」などが演じられる。国の重要無形民俗文化財、またユネスコ無形文化遺産

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デジタル大辞泉プラスの解説

日立風流物(ふうりゅうもの)

茨城県日立市に伝わる民俗芸能。神峰神社の氏子に伝承されてきたからくり人形芝居で、可動式の舞台を備えた山車の上で演じられる。1977年、国の重要無形民俗文化財に指定。2009年、ユネスコの無形文化遺産に登録。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

日立風流物
ひたちふりゅうもの

茨城県日立市宮田町、神峰(かみね)神社の5月3~5日の祭り(現、日立さくらまつり)に出るからくり人形山車(だし)。楼閣造りの表山と岩山造りの裏山が一体になった構造で、表山は唐破風(からはふ)屋根の5層建て、高さは10メートルほど、裏山は蔦蔓(つたかずら)でかたどり布で覆った断崖(だんがい)状の山で高さ15メートルほど。5層の楼閣が真ん中から左右に真横に割れて5段の舞台となり、数体ずつのからくり人形が登場して『源平盛衰記』『太平記』『忠臣蔵』などが囃子(はやし)にのって演じられる。最後は武士の人形なども御殿女中に変身し華やかな総踊りとなる。終わると裏山が正面に回って、『蛇塚』『俵藤太秀郷(たわらとうたひでさと)百足(むかで)退治』『桃太郎』などのからくり人形が演じられる。原形的な人形山車は1695年(元禄8)、からくりの考案は享保(きょうほう)年間(1716~1736)のことという。古い山車や人形は戦災でほとんどを失い、1958年(昭和33)に復興した。山車は現存は4台で、人形の胴体部は毎年新調される。1台の山車に人形遣い、鳴物係など50名以上が乗る。そのほか館係、山綱係など30名ほどを要する。全国に類例がなく、1977年に国の重要無形民俗文化財に指定されている。[西角井正大]
 また、2009年(平成21)ユネスコ(国連教育科学文化機関)の無形文化遺産に単独で登録されたが、2016年には日本各地の山車(だし)の巡行を中心とした祭礼行事33件をとりまとめた「山・鉾・屋台行事」の一つに含まれる形で、改めて登録された。[編集部]

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