20世紀日本人名事典 「明石元二郎」の解説
明石 元二郎
アカシ モトジロウ
明治・大正期の陸軍大将,男爵 台湾総督;韓国駐箚憲兵隊司令官。
- 生年
- 元治1年8月1日(1864年)
- 没年
- 大正8(1919)年10月26日
- 出身地
- 福岡県福岡市天神町
- 学歴〔年〕
- 陸士〔明治16年〕卒,陸大〔明治22年〕卒
- 経歴
- 福岡藩士・明石助九郎の二男。明治9年上京、安井息幹に漢学を学び、陸大卒業後の27年ドイツ留学。日清戦争に従軍、参謀本部員、フランス公使館付武官から35年ロシア公使館付武官。37年の日露開戦ではスウェーデンのストックホルムで、革命下のロシア内情の諜報活動に従い、欧州各地の過激派と接触、革命家に資金を提供するなど、ロシアの後方撹乱工作を展開した。ドイツ大使館付武官を経て、40年少将・韓国駐箚憲兵隊長となり、41年韓国駐箚軍参謀、43年同憲兵隊司令官、警務長官を兼務、韓国併合時には朝鮮義兵運動を弾圧。大正2年中将に進み、3年参謀本部次長、第一次大戦で青島戦に従軍、4年第6師団長。7年第7代台湾総督に就任し、大将に昇進。水力発電所建設や教育制度改革などの近代化につとめ、台湾では評価が高い。8年男爵。平成9年台北市のスラム跡地から墓石が発見された。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報