暗に(読み)アンニ

デジタル大辞泉 「暗に」の意味・読み・例文・類語

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「暗に」の意味・読み・例文・類語

あん‐に【暗に】

  1. 〘 副詞 〙
  2. 表立って見えないように。ひそかに。内々で。こっそり。
    1. [初出の実例]「然而事已一定、暗有此沙汰」(出典玉葉和歌集‐承安四年(1174)正月七日)
    2. 「懇誠暗(アン)に通じて感応忽に告あり」(出典:太平記(14C後)六)
  3. ことばなどではっきり表現しないで。それとなく。遠まわしに。
    1. [初出の実例]「我暗に申したれば、補遺を見たれば、まづさうあるぞ」(出典:四河入海(17C前)一四)

くれ‐に【暗に】

  1. 〘 副詞 〙 暗いさま、心が晴れないでふさいでいるさま。
    1. [初出の実例]「水門(みなと)の 潮の下り 海下り うしろも倶例尼(クレニ) 置きてか行かむ」(出典:日本書紀(720)斉明四年一〇月・歌謡)

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