暗に(読み)アンニ

デジタル大辞泉 「暗に」の意味・読み・例文・類語

あん‐に【暗に】

[副]はっきり口に出さずに、なんとなくにおわせるさま。それとなく。「暗に辞職を迫る」
[類語]それとなく秘密内密内証ないしょ内証ないしょう内内ないない隠密おんみつ極秘ごくひ厳秘げんぴ丸秘まるひ機密枢密すうみつ天機機事密事秘事暗部隠し事秘め事みそか事内証ないしょ秘密裡内緒内分非公開非公式暗暗裏人知れず陰ながらこっそりそっと秘中の秘ひそみそ

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精選版 日本国語大辞典 「暗に」の意味・読み・例文・類語

あん‐に【暗に】

  1. 〘 副詞 〙
  2. 表立って見えないように。ひそかに。内々で。こっそり。
    1. [初出の実例]「然而事已一定、暗有此沙汰」(出典玉葉和歌集‐承安四年(1174)正月七日)
    2. 「懇誠暗(アン)に通じて感応忽に告あり」(出典:太平記(14C後)六)
  3. ことばなどではっきり表現しないで。それとなく。遠まわしに。
    1. [初出の実例]「我暗に申したれば、補遺を見たれば、まづさうあるぞ」(出典:四河入海(17C前)一四)

くれ‐に【暗に】

  1. 〘 副詞 〙 暗いさま、心が晴れないでふさいでいるさま。
    1. [初出の実例]「水門(みなと)の 潮の下り 海下り うしろも倶例尼(クレニ) 置きてか行かむ」(出典:日本書紀(720)斉明四年一〇月・歌謡)

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