コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

暗視装置 アンシソウチ

4件 の用語解説(暗視装置の意味・用語解説を検索)

デジタル大辞泉の解説

あんし‐そうち〔‐サウチ〕【暗視装置】

赤外線マイクロ波など、可視光線範囲外の電磁波により暗闇の中の物を見る撮像装置。元は軍事目的で開発され、のちに動物の生態観察、天文学自動車の夜間運転支援などに利用されるようになった。暗視管。ノクトビジョンナイトビジョン。

出典|小学館
デジタル大辞泉について | 情報 凡例

世界大百科事典 第2版の解説

あんしそうち【暗視装置 night vision device】

ノクトビジョンとも呼ばれ,夜間,暗闇で相手に気づかれず物を見る装置である。第2次世界大戦中,1943年にドイツで戦車砲の夜間照準用に開発され,翌年に東部戦線で使用された。アメリカが開発した小銃用夜間照準具,スナイパースコープは45年に沖縄戦線で初めて使用された。初期のものは赤外線で対象物を照らし,赤外線像を可視像に変換して観測するものである。その後50年代に,像の明るさを電子的に数万倍に増強する技術が開発され,星明りで物を見るスターライトスコープ(微光暗視装置)が出現した。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
世界大百科事典 第2版について | 情報

大辞林 第三版の解説

あんしそうち【暗視装置】

暗闇の中で物を見る装置。電子的に光を増幅するものと、赤外線を利用するもの(ノクトビジョン)とがある。第二次大戦中に戦車砲の照準用に開発されたが、現在では動物の生態観察などにも利用。ナイト-ビュアー。ナイト-スコープ。

出典|三省堂
大辞林 第三版について | 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

暗視装置
あんしそうち
night vision device

人の目で直接見ることができない暗夜や霧の中の物体や人物などを映し出す装置。略称NVDアクティブ方式とパッシブ方式とがある。
 アクティブ方式は一般にノクトビジョンnoctovisionとよばれる。その動作原理は、赤外線を当てた被写体から反射してきた赤外線をイメージ管(または暗視管)とよばれる電子管で受ける。イメージ管の光電面はその上に結んだ赤外線像の濃淡に応じて光電子を放出するので、赤外線の像は電子の密度変化に変換される。そこで、変換された電子を電子レンズの作用をする電極の間を通過させ、加速、集束させると、15~20キロ電子ボルトのエネルギーをもった電子が蛍光面に当たり、蛍光面を発光させて目に見える像が得られる、というものである。この装置は光電子放出を利用しているため、被写体と再現される像の間の遅延時間がきわめて短く、しかも良好な信号対雑音比で観測をすることができる。第二次世界大戦中、軍事目的に開発されたが、一般の目的では、通常の照明を当てられない神事や、動物の夜の生態などをテレビカメラでとらえるのに利用され、さらに赤外線顕微鏡や温度計などにも利用されている。なお、ノクトビジョンは本来商品名であったものが一般名化したものである。また、noctoはラテン語で夜の意味である。
 パッシブ方式は一般にイメージインテンシファイアimage intensifier(略称I.I.(アイアイ))、あるいはスターライトスコープstarlight scopeなどとよばれる。その動作原理は、肉眼では認識することができない暗闇(くらやみ)中の物体や人物などから出るわずかな可視光や赤外線を高感度の光電子増倍管photomultiplier(略称ホトマル、またはPMT)で受けて増幅し、可視化するものである。肉眼では見ることのできない天体からの微少な光を増幅して見ることも可能である。1960年代からは軍事目的にも利用され、ベトナム戦争で使われた。イメージインテンシファイアの名は、アクティブ方式と区別してパッシブ方式の暗視装置に適用されるが、広義にはアクティブ方式も含めた暗視装置全般をさすのに使われることもある。
 なお、暗視装置の応用例として、自動車の安全運転支援装置も開発されている。[吉川昭吉郎]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
日本大百科全書(ニッポニカ)について | 情報 凡例

今日のキーワード

百条委員会

地方自治体が議決により設置する特別委員会の一つ。名称は「地方自治法第100条」に基づく。百条委員会は、地方公共団体の事務に関する調査を行い、関係者への聞き取りや記録の提出を請求、拒否した者には罰則が科...

続きを読む

コトバンク for iPhone

暗視装置の関連情報