朝比奈知泉(読み)アサヒナチセン

デジタル大辞泉 「朝比奈知泉」の意味・読み・例文・類語

あさひな‐ちせん【朝比奈知泉】

[1862~1939]政治評論家新聞記者茨城の生まれ。「東京日日新聞」の主筆として活躍条約改正遼東りょうとう半島還付問題などで政府側を代弁した。

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精選版 日本国語大辞典 「朝比奈知泉」の意味・読み・例文・類語

あさひな‐ちせん【朝比奈知泉】

  1. 明治の新聞人。「東京新報」の主筆、次いで「東京日日新聞」の主筆となり、言論界の政府側代表者として活動。文久二~昭和一四年(一八六二‐一九三九

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「朝比奈知泉」の意味・わかりやすい解説

朝比奈知泉
あさひなちせん
(1862―1939)

明治期の新聞記者。号は碌堂(ろくどう)、珂南(かなん)など。水戸藩士の家に生まれる。東京帝国大学予備門を経て同法科入学。在学中から『国民之友』などに寄稿し文名を得る。1888年(明治21)山県有朋(やまがたありとも)系の新聞『東京新報』の初代主筆となる。1891年伊東巳代治(みよじ)が『東京日日(にちにち)新聞』社主となるや、同紙の社説を担当し、のち主筆に就任。条約改正問題などでは長州閥を代弁する論陣を張った。とくに『日本』紙の陸羯南(くがかつなん)との論争は有名である。日清(にっしん)戦争ごろから新聞記者としての情熱を失い、1904年(明治37)『東京日日新聞』が加藤高明(たかあき)の手に移ったのを機に退社。以後、いくつかの新聞、雑誌に関係したほか、陸軍省嘱託として陸軍史の編纂(へんさん)にあたった。

[有山輝雄]

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改訂新版 世界大百科事典 「朝比奈知泉」の意味・わかりやすい解説

朝比奈知泉 (あさひなちせん)
生没年:1862-1939(文久2-昭和14)

新聞記者。号は碌堂,珂南など。茨城県出身。東京大学予備門,東大法科に学ぶ。在学中から《郵便報知新聞》《国民之友》に論文を寄稿し注目される。1888年山県有朋系の新聞《東京新報》創刊に大学を中退して参加,主筆となる。92年より伊東巳代治の所有する《東京日日新聞》の論説を担当した。ほぼ一貫して長州閥の立場を代弁する言論記者として活動,しばしば反政府系の新聞と論争を戦わした。特に条約改正問題,三国干渉問題の2度にわたる《日本》の陸羯南(くがかつなん)との論戦は著名。1896年と1901年に洋行。しかしこの頃から新聞活動への情熱を失い,言論の第一線から離れ,以後は陸軍史の編纂などに従事した。
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20世紀日本人名事典 「朝比奈知泉」の解説

朝比奈 知泉
アサヒナ チセン

明治〜昭和期の新聞記者 東京日日新聞主筆。



生年
文久2年4月25日(1862年)

没年
昭和14(1939)年5月22日

出生地
茨城・水戸

別名
号=珂水懶魚,珂南,禄堂

学歴〔年〕
茨城師範〔明治12年〕卒

経歴
早くから「郵便報知新聞」に投稿し、明治21年東大を中退して、創刊された「東京新報」主筆となる。24年「東京日日新聞」主筆を兼務し、25年両紙を合併して「東京日日」と紙名を変え、その主筆となる。28〜29年、34〜35年と2度にわたって外遊し、36年退社。その間、多くの論文を発表し、退社後は「やまと新聞」などに論を発表した。著書に「老記者の思ひ出」や「朝比奈知泉文集」がある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「朝比奈知泉」の解説

朝比奈知泉 あさひな-ちせん

1862-1939 明治時代のジャーナリスト。
文久2年4月25日生まれ。明治21年「東京新報」主筆となり,のち社長。24年「東京日日新聞」にまねかれ,翌年主幹となって論説を担当し,陸羯南(くが-かつなん),徳富蘇峰(そほう)と並称された。昭和14年5月22日死去。78歳。常陸(ひたち)(茨城県)出身。帝国大学中退。号は碌堂,珂南など。著作に「朝比奈知泉文集」「老記者の思ひ出」など。

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367日誕生日大事典 「朝比奈知泉」の解説

朝比奈 知泉 (あさひな ちせん)

生年月日:1862年4月25日
明治時代-昭和時代の新聞記者。「東京日日新聞」主筆
1939年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

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