出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
(揖斐高)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報
江戸後期の漢詩人。名を昶(ちょう)、字(あざな)を永日、通称を門作、号を如亭という。幕府の小普請(こぶしん)方大工棟梁(とうりょう)の家に生まれる。市河寛斎(いちかわかんさい)に漢詩を学び、江湖詩社(こうこししゃ)の詩人として活躍した。32歳で幕府の大工棟梁を辞職し、以後は各地を放浪し詩や画(え)を売って生活した。文政(ぶんせい)2年7月11日、京都で客死した。遊蕩(ゆうとう)の生涯であったが、清新で叙情的な詩を多く残した。詩集に『木工集(もっこうしゅう)』(1793)、『如亭山人稿初集』(1810)、『如亭山人遺稿』(1822)があり、旅と食物の思い出を詩を交えて綴(つづ)った随筆『詩本草』(1822)などもある。東京都荒川区西日暮里(にしにっぽり)の養福寺に石碑がある。
[揖斐 高]
『揖斐高編『柏木如亭集』(1981・三樹書房)』
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