染まる(読み)ソマル

デジタル大辞泉 「染まる」の意味・読み・例文・類語

そま・る【染まる】

[動ラ五(四)]
染料絵の具・墨などがついたりしみ込んだりして、その色になる。「みごとな藍に―・った布地」「全身あけに―・る」
光のぐあいなどであたりの色が変わる。「夕日に―・る」「山が若葉の緑に―・る」
ある考えや思想などの影響を受ける。また、よくない習慣がすっかり身につく。「土地風習に―・る」「悪に―・る」
[類語]彩る染めるえが象る描写写生模写素描点描線描寸描スケッチ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「染まる」の意味・読み・例文・類語

そま・る【染】

  1. 〘 自動詞 ラ行五(四) 〙
  2. 色を出す。色がかわる。
    1. (イ) 他のものにしみ込んだり、表面に付着したりすることによって、色を出す。
      1. [初出の実例]「斬(き)る血(ち)激灑(そそ)いで石礫(いしむら)樹草(きくさ)に染(ソマ)る」(出典日本書紀(720)神代上(兼方本訓))
    2. (ロ) 他のものがしみたり付着したりして、もとの色が変わる。
      1. [初出の実例]「ぬれたる木はもえず。あかづける衣はそまらず」(出典:貞享版沙石集(1283)八)
  3. 光線加減や、紅葉その他の自然現象のために、色が変わる。
    1. [初出の実例]「夕日がすっかり落ちて、天末が火事のやうに赤く染って」(出典:野の花(1901)〈田山花袋〉一三)
  4. 好ましくない物事に影響されて、それに感化されたり、よくない習慣が身についたりする。
    1. [初出の実例]「ショアクニ somaru(ソマル)」(出典:日葡辞書(1603‐04))

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