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森田療法 もりたりょうほう Morita therapy

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

森田療法
もりたりょうほう
Morita therapy

1920年代に精神科医森田正馬 (もりたまさたけ) が創始した,神経症に対する精神療法。安静臥褥,隔離,学習,作業,社会生活の訓練などのプログラムを組んで,40~60日間の入院治療を基本とする。

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百科事典マイペディアの解説

森田療法【もりたりょうほう】

精神療法の一種。森田正馬(まさたけ)〔1874-1938〕が1920年ころ創始。神経質森田神経質)に対する特異的療法で,神経質の基盤になっている心気症になりやすい性格(ヒポコンドリー基調)を陶冶鍛練し,身体的違和感(頭痛等)などの自覚症状に注意が向くとそれを克服しようと努め,そうすることによってますます自覚症状が強まるなどといった悪循環(精神交互作用)を断ち切るもの。
→関連項目生きがい療法精神療法赤面恐怖症対人恐怖症

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世界大百科事典 第2版の解説

もりたりょうほう【森田療法 Morita therapy】

1920年ころ森田正馬(まさたけ)が創始した,神経症者に対する独自の精神療法。森田の精神療法における基本姿勢の一つは,人間に備わる自然治癒力(常態心理)の発動化を促すことであり,その二は,神経症形成の根底にある感情執着の悪循環を断ち切ることであった。森田療法は臥褥(がじよく)療法,作業療法,体験療法などとも呼ばれるが,これらの別名に示されるように,行動中心の技法をもっている。森田療法の原法は次の4期に分かれる

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大辞林 第三版の解説

もりたりょうほう【森田療法】

森田正馬まさたけが創始した心理療法。臥褥がじよく・作業を計画的に行い、事物を「あるがまま」に受け入れることを目指す。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

森田療法
もりたりょうほう

神経症患者を対象とした精神療法の一つで、1920年(大正9)ごろ精神医学者森田正馬(まさたけ)(1874―1938)が開発したもの。治療原則は、無意識についての分析や症状の内容解釈などはせず、症状(気分)はあるがままに受け入れるが、やるべきことを指示して目的本位、行動本位に実行させることで、指示的な精神療法といえる。森田理論によれば、神経症はヒポコンドリー性基調(神経質な性格傾向)をもつ者が、なんらかの誘因によって注意を自分の身体の不調や心理的変化に向けるようになり、注意をますます集中することによって感覚が鋭敏化し、不調感が増大するとともに、注意はいよいよそのほうに固着して「とらわれ」がおこってくる。こうして注意と感覚が交互に強め合って症状を固定化させる。これを精神交互作用といい、その病態を森田神経質とよぶ。すなわち、神経症の発病因子としてはヒポコンドリー性基調と精神交互作用が重視され、誘因は単なるきっかけにすぎないとされる。したがって森田療法の治療目標は、〔1〕神経症的人格(ヒポコンドリー性基調)の陶冶(とうや)、〔2〕主として精神交互作用に代表される神経症的な心理機制の打破、〔3〕生の欲望の発揮(自己実現)の三つに要約される。その方法としては、症状をあるがままに受け入れる体験療法、終日ベッドに横たわる絶対臥褥(がじょく)、個人および集団精神療法、作業療法、日記指導など、多様なアプローチがなされる。
 森田療法は、前記の治療目標を踏まえれば外来通院の状況でも可能であるが、原法は入院によって行う。それは、絶対臥褥という特有な刺激遮断の状況が設定されやすいこと、治療的雰囲気をもつ治療集団への参加によって有利な刺激が得られること、他者とのかかわりを通じて自己洞察を獲得しやすいことなどの理由による。入院期間は原法では40日であるが、一般には40~60日である。第1期は約1週間の臥褥時期である。患者はすべての刺激から隔離され、面会、談話、喫煙、読書、テレビその他いっさいの活動は禁じられ、食事と便通以外はほとんど臥褥を強制させられる。その目的は、鑑別診断、身心の安静、不安や苦痛に直面させて煩悶(はんもん)即解脱(げだつ)の体験を得しめることなどである。第2期は3~7日間で、大要はやはり隔離療法である。交際、談話、外出を禁じ、臥床時間を7~8時間とし、昼間は外気浴を行い、日記指導を中心とする個人精神療法が主体となる。第3期と第4期はそれぞれ1~2週間で、作業療法と集団療法が主体となる。つまり、森田療法は多面的なアプローチをもつ総合的精神療法ともいえるわけである。
 なお、森田正馬は1874年(明治7)1月13日高知県香美(かみ)郡富家(ふけ)村兎田(現野市(のいち)町)に生まれる。1902年(明治35)12月東京帝国大学医科大学を卒業、精神医学を専攻して呉秀三(くれしゅうぞう)の指導を受け、東京巣鴨(すがも)病院の院内制度大改革にも参画、翌年9月東京慈恵医院医学専門学校教授となり、21年(大正10)同医科大学教授に任ぜられ、37年4月退職して名誉教授となる。その間、森田神経質研究所長、日本精神医学会評議員、根岸病院顧問、雑誌『神経質』主幹などとしても活躍する。また、神経質症の研究をはじめ、祈祷(きとう)性精神病を心因性精神病として初めて記載、土佐の犬神憑(つ)きの調査研究からパラノイアの精神病理を論じて新機軸を出すなど数多くの業績を残した。とくに難治とされていた神経症治療に対する新発見は、多くの門下の実践追試によって実績が認められ、国際的に森田療法として注目されるに至った。研究活動の中心に森田療法学会がある。[長谷川和夫]
『森田正馬著『神経症の本態と療法』(1960・白揚社) ▽大原健士郎他著『森田療法〈サイコセラピー・シリーズ〉』(1970・文光堂) ▽野村章恒著『森田正馬評伝』(1974・白揚社) ▽森田正馬生誕百年記念事業会編『森田正馬全集 全7巻』(1974~75・白揚社) ▽長谷川和夫著『森田療法入門』(1993・ごま書房) ▽大原健士郎著『あるがままに生きる』(1994・講談社) ▽渡辺利夫著『神経症の時代 わが内なる森田正馬』(1996・TBSブリタニカ)』

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世界大百科事典内の森田療法の言及

【精神療法】より

…第3には,それによって新しい適応した行動を身につけること(自己実現,行動変容)である。一般に,危機や新しい不安に対しては,受容的態度で患者の自己表現をはかり,洞察をまつが,慢性化した行動や態度の異常に対しては学習や訓練の側面が中心となる(行動療法,森田療法)。治療者との人間関係に重点をおくもの(精神分析,カウンセリング)から特殊な状況のなかでの変容を期待するもの(森田療法,内観療法)等,また,理論や利用する手段に従ってさまざまな分類がある。…

【森田正馬】より

…大正・昭和期の精神科医。精神療法である森田療法を創始した。高知県生れ。…

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