しんけい‐しつ【神経質】
〘名〙 (形動)
②
物事を行なうに当たって、細かいところまで配慮して念入りなさま。またそこから一般に、気にしなくてよいような細かいところを気にかける性質をいう。
※
三四郎(1908)〈
夏目漱石〉七「家庭的な人ぢゃない。其代り学問にかけると非常に神経質
(シンケイシツ)だ」
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デジタル大辞泉
「神経質」の意味・読み・例文・類語
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しんけいしつ【神経質】
神経質は,取越苦労,小心,繊細,物事によく気がつくなどの性格特徴を示す一般用語としてよく使われるが,森田正馬はこの言葉を神経症の一類型として使用した。すなわち森田は,今日われわれがいう神経症を神経質とヒステリーに二大別し,神経質をさらに普通神経質(不眠症,頭重・頭痛,頭内朦朧(もうろう),感覚異常,疲労亢進,能率減退,脱力感,胃腸神経症,劣等感,小心,取越し苦労,性的障害,めまい,書痙,耳鳴り,振戦,記憶不良,注意散漫など),強迫観念(対人恐怖,不潔恐怖,疾病恐怖,不完全恐怖,読書恐怖,卒倒恐怖,外出恐怖,吃音恐怖,罪悪恐怖,縁起恐怖,尖鋭恐怖,雑念恐怖,高所恐怖,せんさく癖など),発作性神経症(心悸亢進発作,不安発作,呼吸困難発作など)に分けて説明した。
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神経質
しんけいしつ
nervousness
精神科医,森田正馬 (1874~1938) によって研究され,日本語のまま各国で用いられるほど有名になった概念。不眠,頭痛,脱力感,取越し苦労,めまい,注意散漫などを主徴とする普通神経質と,対人恐怖,不潔恐怖,疾病恐怖,尖鋭恐怖などを主徴とする強迫観念症,そして心悸亢進,呼吸困難,不安などが発作的に現れる発作性神経症の3タイプに分類される。自分の精神状態に対して強く反省,批判することが特徴である。治療は森田の創案した森田療法が有効。
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神経質
(1) 精神的,身体的な不安定さから過敏に興奮したり,いらいらする状態.(2) ノイローゼといわれる症状の一つ.
出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報