横山古墳群(読み)よこやまこふんぐん

日本歴史地名大系 「横山古墳群」の解説

横山古墳群
よこやまこふんぐん

[現在地名]金津町中川瓜生、丸岡町坪江

坂井平野の北東部に位置し、南北約三キロにわたる横山丘陵上に分布する古墳群。大正年間(一九一二―二六)坪江つぼえ(現丸岡町)中川なかがわ両地区を主とする調査をはじめ、数度の調査が実施され、昭和五二年(一九七七)現在、二三三基からなることが判明。県指定史跡。

一五基の前方後円墳と多数の円墳・方墳(あるいは方形台状墓)からなり、一古墳群内における前方後円墳の数の多さは北陸地方では異例。そのうち三基が坪江地区の支脈上と平地に、五基が坪江地区から中川地区にかけての主稜線上に、七基が中川地区の支脈上に分布する。

横山古墳群
よこやまこふんぐん

[現在地名]姫路市豊富町御蔭 横山

いち川が平野部に入る手前、同川左岸に迫った標高約九〇メートルの丘陵の先端部に位置する。尾根上に八基の古墳と多数の埋葬施設があることが判明し、昭和四五年(一九七〇)に調査が実施された。一号墳・二号墳は県指定史跡。六基(一号墳―六号墳)が八―二〇メートルの小型の円墳で、埋葬施設には竪穴式石室箱式石棺・木棺直葬がある。七号墳は前方後円墳で、全長三二メートル、後円部の径一八・六メートル、高さ二・四メートル、竪穴式石室を主体とする。盗掘によって石室は破壊され、副葬品を失っているが、墳丘内から四世紀初めの土師器出土した。

横山古墳群
よこやまこふんぐん

[現在地名]いわき市平上平窪 横山・富岡

夏井なつい川が蛇行して流れる沖積地に張出した標高三〇メートル前後の台地上に分布する。かつては二〇〇基以上が存在したとされるが、後世の開墾により現在では十数基を確認できる程度である。調査は昭和三二年(一九五七)から同三三年にかけて行われた四基の円墳のみである。埋葬施設は箱式石棺・横穴式石室など種々の形態がとられている。いずれの古墳からも構築年代を決める副葬品は出土していないが、周辺から円筒埴輪が採集されていることから、副葬品を伴う古墳が存在するらしい。

横山古墳群
よこやまこふんぐん

[現在地名]坂出市府中町 横山

古墳時代前期の積石塚古墳群で、標高二〇〇メートルから二五〇メートルの丘陵上に構築されている。横山は山の南方に連なり、南北に稜線が走る。古墳はいずれもこの稜線上にあって、北端の第一の峰とその次の峰の馬の背状の稜線に一号墳、第二の峰の頂上に二号墳、その南の斜面に三号墳が所在する。さらに南の第三の峰から西に延びた尾根上に四号墳、第四の峰に五号墳、その南に六号墳が所在し、いずれも墳丘は安山岩によって構築されている。一号墳以外は前方後円墳の可能性があり、一号墳も前方後円墳か双方中円墳の可能性があるが明瞭でない。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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