正す(読み)タダス

デジタル大辞泉 「正す」の意味・読み・例文・類語

ただ・す【正す】

[動サ五(四)]
よくないところ、まちがっているところをなおす。正しくする。「誤植を―・す」
乱れているところを整える。「姿勢を―・す」「襟を―・す」
[可能]ただせる
[類語]是正改竄ためる直す改める訂する修正する規正する改善する改良する改正する補正する訂正する修訂する改訂する補訂する補綴ほていする手直しする手を入れる手を加える

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「正す」の意味・読み・例文・類語

ただ・す【正・糺】

  1. 〘 他動詞 サ行五(四) 〙
  2. 正しくする。本来あるべき状態にもどす。ゆがんでいるもの、混乱しているものなどをきちんとさせる。悪い所、欠点などを改めさせる。矯正する。
    1. [初出の実例]「大泊瀬の天皇、万機を正統(タタシふさ)ねて天下に臨照したまひき」(出典日本書紀(720)顕宗二年八月(図書寮本訓))
    2. 「法衆を匡(タダシ)(をさ)むること、任、能人に在り」(出典:大慈恩寺三蔵法師伝承徳三年点(1099)七)
  3. 事柄をはっきりさせるために尋ねたり調べたりする。
    1. (イ) 調べて事実をはっきりさせる。
      1. [初出の実例]「くにつかみ空にことわる仲ならばなほざりごとをまづやたださむ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)賢木)
      2. 「うつぼを読返さうと存知てをる所へ、活字本を求ましたから幸ひに異同を訂(タダ)してをります」(出典:滑稽本浮世風呂(1809‐13)三)
    2. (ロ) 物事真理を探り尋ねる。質問する。
      1. [初出の実例]「才亦其の両端を扣へて猶ほ之を三蔵に質(タダサムト)擬す」(出典:大慈恩寺三蔵法師伝承徳三年点(1099)八)
    3. (ハ) 罪の有無をはっきりさせるために取り調べる。吟味する。糺問する。
      1. [初出の実例]「其の見聞くに随ひて糺弾(タタサ)は豈、暴悪きこと有らむ」(出典:日本書紀(720)天武八年一〇月(北野本訓))

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